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NARUTO日向ネジ短篇
【花火のように】
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ジワル言わないでよ! いいから耳かしてっ。...てゆうかそのままだと届かないから、身を低くしてってば」

「判りましたよ」

 ネジは言われた通り身を低めてハナビが耳打ちし易いようにした。

───するとハナビは、ネジの片耳の横を流れる長い髪をサッと手でよけ、露わになった頬に軽く口付けた。


「……! それが、秘密の内容、だと……?」

 ネジは一瞬驚いた表情をしたものの、少し困った様子で怪訝そうに間近のハナビを見た。

……当のハナビは、横向いて自分の片方の髪を掻き分け、頬を露わにしてネジに向けている。


「何のつもりです」

「...あれ、やり返してくれないのっ?」

「────する訳ないでしょう」

 ハナビの頭を片手で優しめにぽんぽんして軽くあしらい、ネジは低めていた姿勢を正した。

「あー、子ども扱いー!」

「秘密めいた事などしている内に、花火が終わってしまいましたよ。…帰りましょうか、ハナビ様」

 むくれるハナビだが、ネジは気にした風もなく呼びかけた。


「兄さま、来年も……再来年も、一緒に花火、見てくれる?」

「───任務と重ならなければ、構いませんよ」

 ハナビへと柔らかな口調で答えるネジ。

「ふふっ、約束だよ、ネジ兄さま...!」



《終》


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