第3章
2節―”神殺し”を追い求めて―
守護者と見習い
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「色々と守護者には特典が会ってな、その1つじゃよ」
理由は後で教えると言わんばかりのギルティアの表情に、ソウヤは小さく溜め息をつく。
そして、こちらを心配そうに見つめているルリに顔を向ける。
「ルリも、大丈夫なのか?」
「万全…とは行きませんが、本来の守護者の半分程度の力なら今の私でも出せるはずです」
どうやら、まだ守護者としての能力を万全に出せるわけでは無いらしい。
ソウヤは「それでもありがたい」と感謝を口にすると、身体に鞭を入れて立ち上がった。
「あのゴーレムの砲弾は並大抵の力じゃ抑えきれない。俺も数発受け止めただけでこの有様だ」
「――ふむ。なら儂とルリで砲弾は受け止めようかの」
休んでおれ、とギルティアの目が語っている。
身体に無理矢理負担をかけて立ち上がったのは良いが、ソウヤにはそれ以上どうすることも出来ないのを察していた。
ソウヤは申し訳無さそうな表情をすると、「すまない」と一言だけ謝る。
「若造が気にするでない」
ギルティアは不敵な笑みをソウヤに向けると、ゴーレムに手のひらを向ける。
瞬間、目を疑うほどの剣が地面から飛び出してきた。
それはギルティアの周りをクルクルと回ると、ゴーレムに剣先を向けて停止する。
剣の1つ1つが将軍剣に匹敵する質。
それが十数、ギルティアの周りに鎮座していた。
ギルティアが一言――
「――いけ」
それだけで、十数もの剣がゴーレムにすさまじい速度で襲いかかる。
しかし、ゴーレムの装甲は破れない。
「ソウヤ」
「…なんだ」
不意にギルティアから声が掛かる。
「このゴーレムは物理・魔法・スキル。その全てを一切受け付けない装甲で作られておる」
「――――は?」
それは一体どういう意味だと、ソウヤは大きく目を開いてギルティアを見つめる。
「コヤツを倒す方法は1つ」
十数もの剣を片手で操りながら、ギルティアは視線をある方向へ向ける。
それは、今ルビが結界解除を行っているであろう場所だった。
視線で察したソウヤがゴーレムを睨んだ。
「…神をも殺せる力を使う、か」
コクリと、無言でギルティアは頷く。
唐突に、ゴーレムが鬱陶しそうにしていた剣から注意をこちらに向けた。
左腕に付いている巨大な銃口がこちらに向けられる。
だが、ギルティアは1つも驚きはしない。
「ルリ」
「はい」
たった一言で全てを理解した…否、準備していたルリは両手をゴーレムに向け…唱える。
「――『守護』」
次の瞬間、巨大な鋼鉄の壁がソウヤたちとゴーレムの間に現れた。
火薬が爆発する音がして、次に腹が震える重低音が鋼鉄の壁か
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