第3章
2節―”神殺し”を追い求めて―
意外な出会い
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。
その問いに武士風な少女はニヤリと嗤い――
「――そう、小生こそがこの道を防ぐもの…で、ござる……っよ!」
それは、咄嗟の判断だった。
――ニヤリと嗤った少女は最後の言葉を言うと同時に目にも見えぬほどな速度を持った速さで、”何か”を振るったのだ。
ソウヤは瞬時に後ろに身体を叩きつけるように後ろに下がった。
反応が遅れたのは完全にソウヤの注意が外れていたのもあるが、それ以上にその剣筋は”ソウヤよりも速かった”のだ。
あの、『剣神』というスキルと神剣術を手に入れているソウヤよりも…である。
「ぐっ…!?」
苦しげな声を出して、ソウヤは胸を抑える。
そこには、一筋の血が流れていた。
この世界では殆どないレベルの鎧をあの、少女の一閃はいとも容易く突き抜けたのだ。
―こいつ、強い…っ!
ソウヤは腰に掛けてあった雪無を抜き放つと、少女に向ける。
「ほぅ〜。あれを避けるのでござるか」
「お前…何者だ」
ニヤニヤとしている少女は、ソウヤの問いが可笑しかったのか小さく笑った。
「何行ってるんでござるか。小生は見た通り、黒髪ポニテの黒瞳。それに加えて超絶美少女の鋼の妖精、ヒューマンでござるよ」
少女は「まっ」と言葉を続けるように言う。
そして、えっへんと平均的な胸を張った。
「『申し子』の1人でござるけどね」
正に正真正銘のドヤ顔を作った、自らを超絶美少女と名乗った少女にソウヤは内心苛つきながらも、この眼の前の少女の言った単語が気になった。
「『申し子』…?」
「あれ?聞かされて無いんでござるか?」
心底驚いたような表情を見せた少女は、疑問を投げ返す。
「まっ、いいでござる。小生はこの道を通さないだけでござる」
結局面倒くさくなったのか、説明を投げた少女は手にある刀と思われる刃物をクルクル回す。
と、そこでソウヤは気が付いた。
「それは、まさか…っ!」
「ん?これ?そうでござるよ。この刀はソウヤ殿が知っているように”王剣”でござる」
世界に1本―現在は2本―だったはずの王剣の別のものが、今ソウヤの目の前に存在していた。
なお、歴史上に存在する王剣は雪無とも少女の持つ刀とも違う、大剣だったらしいので、どちらかが歴史上に存在した王剣とは違う。
「世界に1本だけではなかったのか…」
「あぁ、一般的に正史と呼ばれてる歴史のことでござるか。あんなもの大昔のことは殆ど偽物でござるよ」
予想外の場所で知った真実。
それに同様を隠せず、ブツブツと独り言をし始めるソウヤ。
それを見かねてか、少女は額に血管を浮き上がらせた。
空気を切り裂く甲高い音を鳴らし、刀の
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