暁 〜小説投稿サイト〜
グランドソード〜巨剣使いの青年〜
第3章
1節―最果ての宮―
100層 ―後編―
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 絶世の美女は「あら?覚えていないのかしら?」と首をかしげると、微笑んだ。
 一瞬その笑みにソウヤは見惚れるが、すぐに警戒心を強くする。

「約束、したでしょう?私の正体を教えてあげる」
「熾天使…じゃないの、か?」

 ウリエルは「それだけじゃないわよ」と言うと、強制的にソウヤの手を取って立ち上がらせる。

「向こうで眠っている女の子と一緒に今から”あそこ”に連れて行って上げる」
「あそ…こ?」

 ソウヤの疑問の声にウリエルは答えることはせず、「じゃあ、出発するわ」といきなり言い出した。

「なっ!?おい待t――!」

 そんなセリフを言わせる前に、ウリエルが上へ伸ばした光がこの部屋を覆い――

 ――次の瞬間には、この部屋には誰も存在していなかった。




 そして青年は出会う、約3年の月日を経て。

 歯車は転がり続け…遂に歯車となって動かしていた物の全貌を知る。

 運命が大きく傾き始める。

 青年の手に、全てが託される。
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