第3章
1節―最果ての宮―
剣士
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界を作る。
ルビは基本的なステータスは―ソウヤからしてみたら―低めだが、その分魔法は破格的な能力を持っていると言って良い。
基本的な全属性の魔法を最低でも中位クラス使え、その中でも水と風は上位クラスという通常ならば使えないほどのレベルの高い魔法を使える。
さらに、希少能力で『結界術』と、『鎖魔法』を持っているという、ソウヤの次に強力な仲間だ。
さらにルビは魔族で、その中でも魔貴族と呼ばれる数少ない上位の魔族の1人という話である。
その魔貴族というクラスをソウヤ自身、知らなかったので驚いていた。
どうやら、下級、中級、上級、将軍、貴族、近衛、王の順で魔族はランク付けされているらしい。
「…ソウヤ」
「ん。なんだ?」
ソウヤはルビのことについてまとめていると、ルビから声が掛かる。
その声に反応してソウヤはルビに顔を向けた。
そして、ルビはソウヤのことを見上げて静かに呟く。
「……いってらっしゃい」
いってらっしゃい。
そんなことを言われたのはいつぶりだろうか、そうソウヤは思う。
―多分、元の世界以来だな…。
ソウヤは頭の意識を切り替えると、静かにルビの頭に手を置く。
そして、安心させるために微笑んだ。
「あぁ、行ってくる」
ソウヤはそのまま鉄の扉を軽々と押してみせ、扉をくぐっていった。
中に入ると、天井が明るく光って部屋を照らす。
そして…そこには1人の青年が静かにたっていた。
その青年は静かに目を開けると、ソウヤを視界に写す。
「また来たな、少年」
「…次は本気で行く」
ソウヤの宣言に青年はふっと不敵に笑うと、身体を光で纏う。
そして、純白に光った鎧を身に纏ったその青年は”腰”に刺した剣に手を掛ける。
「なら、こちらも本気で行かせてもらおう」
「…」
ソウヤは背中に収納してあった雪無に手を掛けると、目を大きく開けて動きを止めた。
一瞬で目の前に青年が数cmのところまでに迫っていたからだ。
「いけないな」
「…何がだ」
青年は青い髪を撫でると、どこからか出したベルトをソウヤに渡した。
そして元の場所に背中を見せながら戻っていく。
「まず、君は剣を置く場所を間違っている」
ソウヤは答えない。
しかし、それを気にしない様子で青年は自分の腰に刺してある剣をトントン、と叩くと話を続ける。
「もし、剣術で対等に戦いたいのならまず鞘の場所を間違えないことだ。背中だと抜きにくことだろう?」
ソウヤは、その不敵な笑みを見ると胸元にある金具を外すと、受け取ったベルトを鞘に付けて腰につける。
左に重心がかかる感
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