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グランドソード〜巨剣使いの青年〜
第2章
3節―始まり―
――そして
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ペス・》……」

 ソウヤの恐電に超濃密度の電力が。
 ガールの大剣に超濃密度の風力が。

獄蒼炎(ゴークブルガイア・)……」
冷寒(グルドメッズ・)……」

 ソウヤの魔魂剣に地獄のように熱い青い輝きを放つ炎が。
 ガールの大剣に一瞬で凍え死んでしまう冷たく光る氷が。
 そのそれぞれの剣に宿り――

(ライガ)』!!!!」
(ライガ)』!!!!」

 ――一筋の光となり水色に輝く光と、蒼色に輝く光がぶつかり合った。

 そう…それは嵐の前の静けさだ。
 全ての風が止み、絶えず流れる血は止まり歩く人も立ち止まる。
 朝は雲に覆い隠れたままで…そしてソウヤはガーフも止まったまま…。
 そして…止まった時間も――動き始める。

 鼓膜が潰れそうな音がひびき…否、鼓膜を潰す音がひびき街すべてが消し飛んでいく。
 地面のクレーターも更に深く、大きくなる。
 死んでいる生きている関係なく人々は皆その強風で飛ばされ、ある者はその熱にやられて大火傷を負った。

 周りに蔓延っていた血はすべて吹き飛ばされ、上にある城さえも崩れていく。
 それ程に…2つの攻撃のぶつかり合いの衝撃は強かった。

 ソウヤの右脚に巨大な穴が空き、腹にも普通の人なら死ぬであろう巨大な穴が開いた。
 しかし、ガールも左腕が吹っ飛ぶ。

 ソウヤの肺がやられ、鼓膜もついに耐え切れなくなり潰れる。
 ガールも鼓膜が潰れ左脚が逝った。

 そして、数時間にも数秒にも思えるようなエネルギー同士の戦いは…ソウヤの勝利で終わる。
 ついにガールが耐え切れなくなり、エネルギーが消失していく。

 そして段々とソウヤに押されていき…ついにガールはそのエネルギーの塊によって吹き飛ばされ廃墟とかした建物にぶつかり…息の根を止めた。

 なんとあっさりと死んだものだ…そうソウヤは思わずにはいられなかった。
 そんな…最後だ。

「かっふっ!!」

 ソウヤは倒れた。
 周りを見れば仲間が倒れていて、あのエネルギー同士の衝突で意識を失ったのだろう。
 生きていてくれ…そうソウヤは思わずに入られなかった。




 赤く、酷く臭い液体に塗れた1つの町が存在していた。
 人も誰もが皆…横になり、永遠の眠りに付いているその中で、ソウヤは1人ぼんやりとした意識の中立っている。
 目の前には2mほどであろう1人の魔族…。
 後ろには仲間が倒れている。

 ―俺が…悪かったのだろうか。

 呆然と…ソウヤはそう思う。

 この、血の海と化したエルフ最大の王国は…すでに9割9分の人が皆目の前に横たわる者によって…殺されていた。
 酷く臭く…虫唾が走る匂いが、その町を充満している。

 そこで
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