第2章
3節―始まり―
歯車の狂い
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軍が来るまで最低1日は掛かるそうです!」
兵士1人での強さは大体魔物1匹〜3匹ほど。
最低で2000、最高でも6000だが大きな被害は免れないだろう。
それを察したソウヤは、小さくため息をついて椅子から立ち上がりミラジュのもとへ跪いた。
「陛下、魔物の軍勢の排除。私たちに任せてもらえないでしょうか?」
「…しかし大きな襲来があって間もない。できれば休んでもらえればいいのだが……」
「ここにいて休んでいて、戦いの勝利を願うことしか出来ぬより、よっぽどマシです」
ミラジュは、しばらく手を口に当ててしばらく…静かに、ソウヤに願った。
「…頼める、か?」
「わかりました。陛下の頼みであれば」
ソウヤはそういうと、扉にいた兵士を横にどけてそそくさとその部屋から出ていった。
準備しに行ったのだろう…そうミラジュは思う。
「デルガだったか。できるだけ良い御もてなしができるよう使用人に言ってこい」
「…はっ!」
ミラジュは思う。
こんなまだ15,6歳ぐらいであろう者たちにこんなことを任せる時代…それは――
「――ひどく、嫌な時代だな」
小さくミラジュの言葉だけが、その部屋を響いていた。
――そして、歯車は狂い始め…そして1つの直線へ往く。
血のように紅く…戦意に満ちたその目が、静かに歩くソウヤの背中を見つめていた――。
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