第2章
2節―運命が許さない旅―
戦闘開始
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おけ。腐っても俺は二つ名持ちだ、ルリの所に行かせねぇから安心して行って来い」
「お願いします」
ルリは、背中を預けている状態のナミルにそう一言だけ礼を言うと魔法の演唱をする。
「貫け弾丸…『風纏銃弾!』」
ルリがそういうと、その手のひらから手のひらほどの銃弾が現れると…凄まじい速さで一部の魔物を餌食に直線状に突っ込んでいった。
『風纏銃弾』は、読み方が地球チックなのはソウヤが編み出した魔法だからだ。
土魔法により鉱石の弾丸を作り出し、それを強烈な風魔法によって吹き飛ばすことで直線状とはいえ圧倒的な貫通力と攻撃力を誇るのが特徴である。
さらに、風魔法により銃弾をコーティングすることでさらなる貫通力を得ることが可能となった。
『風速銃弾』により魔物の群れから道が出来たルリは、その機会を見逃さずすぐさま最高速度で走り出す。
近くにいた魔物がルリを止めようと襲い掛かるが、それはナミルのその大剣の餌食となり無残に命を散らした。
「さて…お前らの相手は俺だよ。すぅ…『纏』」
ナミルが静かに息を吸いそういうと、ナミルの持つ大剣が輝く黄色に包まれ1つの剣と化した。
ガルフの種族、または『|武戦士(グディド・ソール)』にしか持つことがない特殊能力の『気術』の中の一つ、『纏』だ。
だが、ナミルが使う『纏』は通常周りの人が使う『纏』とはかけ離れていた。
通常の『纏』とは薄く輝く黄色の”オーラ”に包まれ、その武器の攻撃力を上げるスキルだ。
しかし、ナミルの『纏』は通常の者とは違い、濃く輝く黄色の光が大剣を包み1つの剣と化しているのだ。
そう、これほどの『纏』を使えるナミルだからこそここまで強くなれ、二つ名を手にすることが出来たと言っても過言ではない。
かつて、この世界がゲームだったころ一時期沢山のプレイヤーが挑戦し諦めて行った伝説の特殊能力…つまり――
「――俺の『仙術』に恐れをなしたか?魔物ども」
『気術』の上位互換である『仙術』。
かつて沢山の人がこれを目指したが、一人として手にすることが出来なかったこのスキルを、ナミルは手にしていた。
もうこの世界にはナミル以外『仙術』を使う者はしばらくでないだろう。
なぜなら、この『仙術』は特殊能力ではなく――希少能力なのだから。
そのあまりに強く、存在感を秘めるその光る剣に魔物達を恐怖を覚えた。
それが行動に出て思わず魔物達は足を一歩下げる。
しかし、『仙術』使いはその好機を見逃すわけもなく…剣を一振りした。
「ガッ…!?」
その刹那、周囲の魔物が10体ほどこの世からその姿を消した。
ナミルは驚嘆の表情を見せる魔物達にどこか拍子抜
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