第2章
2節―運命が許さない旅―
魔物の軍団
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をむけることにより、混乱していた村の人々を抑えたのである。
そのあまりな強さを誇ると言われるソウヤが、此処にいる…。
そういう希望を持たせるためソウヤはあえて嫌がるこの目立つということをあえてしたのだ。
「俺は今から、向かっている約1万の魔物を…”虐殺”してくる。安心しろ、必ず守り抜いてやる…!」
その威圧、纏う雰囲気、人が扱うものではないと断言できる5m強はある巨刀、そのソウヤの全てが村の人々を恐怖させ…同時に希望を持たせた。
数瞬の後…その場を破裂させんとばかりに拍手を送る人たちで広場は溢れる。
それを見ていたエレン達も感嘆の声を漏らしていた。
ソウヤは巨刀を元の大きさに戻すと、広場から離れてエレン達に告げる。
「さぁ、襲いくる”不運な魔物達”を”虐殺”しようじゃないか」
そのソウヤが通常では見せない―演技とは言え―不敵な笑みにエレン達は微笑むと、元気よく返事をした。
ソウヤ、呪いを完治し…完全復活である。
現在ソウヤは皆が居る馬車から降り、全力疾走中である。
なぜなら、ソウヤが注意をひきつけておく間に、エレン達が左右から下級、中級魔族を倒す予定だったからだ。
何故上級魔族がいないのかと聞かれば、あの独特な大きさゆえだろう。
下級、中級魔族は大きくても4?あるかどうかで、反対に上級魔族なぞ大きさは計り知れないのだ。
将軍魔族は下手をすれば下級魔族より小さく、2,3?ほどしかない。
「…居たッ!」
2qほど走っていると、ソウヤの目に巨大な肉体の塊がこちらに向かって歩いてきているのが映った。
しかし、あれでもあの1万という数には及ばないのがよく分かる。
多分、あれが先行部隊なのだろうとソウヤは当たりを付けた。
通常の魔物は非常に知性が薄く、本能のままに動いていると言える。
だが、下級とはいえども、魔族のものが率いると一気に魔物の知性が厚くなり妖精と同じ知能を持つようになるのだ。
なので、こういう風に先行部隊が現れてもソウヤは全然驚かなかった。
―大体先行は1000程度か…。なら右翼部隊と左翼部隊合わせて大体4000、本体は5000くらいかな。
ソウヤはそう分析をすると、まだその部隊から離れているというのにわざとその巨刀を出現させる。
すると、まばらだった視線が一気にソウヤの持つ巨刀に集められた。
「…さぁ、来い。相手をしてやる」
ソウヤの第一段階での仕事…それは先行部隊に対して大暴れしてとにかく目立つことである。
目立てば目立つほどエレン達が安全に右翼と左翼部隊にたどり着くことが出来るのだ。
大きく、太く、なおかつ目立ちやすいこの光沢を放つ巨刀は、目立つのにこれ以上ないほどの存在感を出していた
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