第2章
2節―運命が許さない旅―
ソウヤの苦悩
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ソウヤが森(であった場所)から出ると、エレンたちがそこに集結していた。
エレンたちの後ろには冒険者や衛兵などが心から安堵したような顔をしてソウヤを見ている。
なんだかソウヤは先ほどまで考えていたゲームだのなんだのが馬鹿らしく感じて、プッと笑うと握りしめた拳を上に突き上げた。
「この町周辺の脅威は去った!帰るぞッ!」
「「「「「「「「「「おおおおおおおお!!」」」」」」」」」」
ソウヤの言葉でその場に大きな歓声が起こった。
その巨大な歓声にソウヤは苦笑いをすると、エレンたちの元へ歩いて行く。
レーヌは肩を少し上げてふぅと溜息を付くと「ほんと、あんたって目立つわね〜」と呆れ声で言った。
エレンがははっと笑うと、ソウヤを見て言った。
「仕方ないさ…。なぁ?『均等破壊』のソウヤさん?」
「その名前で呼ぶな、エレン。さて、やっと脅威も去ったことだし、あの町に行くか」
ルリはそのソウヤの疲れたような声を聞いて「めんどくさいことは後回しですよね」と笑って言った。
ソウヤは大きく伸びをしてから「まぁ、そういうことだ」と笑った。
「さて、行こうか、レーンにいぃ?」
そこでソウヤの身体は限界だったのか、ソウヤの意識は途切れた。
それから、レーンの街は大きな賑わいを見せていた。
中級魔族、下級魔族率いる魔物群が攻め入る事を知って絶望のなかにいた人々を救った、4人の妖精。
1人はその回復によりけが人を治し、1人は圧倒的な速さで下級魔族を滅多打ちにし、1人は雷で下級魔族を倒したとか言われている。
そして、最後の1人の男の人は身の丈余りすぎる巨大な刀と剣を使い、あの『|将軍魔族(ロード・ローゼ)』を1対1で倒した。
そのまるでおとぎ話のような展開に、人々は歓喜して祭り騒ぎになっていたのだ。
で、そのソウヤはというと――
「…やっぱり『亡霊解放』はハイリスクすぎるよな…」
「仕方ないですよ、というよりあれしなきゃ倒せなかったんじゃないんですか?」
――『亡霊解放』の影響でベッドで横になっていた。
ソウヤはルリの言葉に無言で頷くことで答えると、「はぁ…」とルリは珍しく溜息をつく。
しばらくすると、ルリはソウヤが寝込んでいるベッドの上に上ると、ソウヤの顔をジッと見つめて言葉をしゃべった。
「いいですか?ソウヤさんはこの世界で唯一…………できる妖精なんです。だから、ソウヤさんが死んでしまったら…ソウヤさんたちは………」
途中からかすれていき、泣き声になりはじめている声を聞いてソウヤはあわてて口をはさんだ。
「大丈夫だ、俺は死なない。少なくとも、みんなを元の世界にもどすまでは」
ソウヤ自身、魔王を倒しては
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