第2章
2節―運命が許さない旅―
ソウヤの苦悩
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そこで数秒ほどせめぎ合っていたが、不意にルクスがソウヤに問いかける。
「どうだ…ソウヤという奴…。ここらで決着をつけんか?あの技で……」
「い…いいだろう……受けて立って…やる!」
ソウヤとルクスは2人でにやりと不敵な笑みを浮かべると、ある呪文を…ハイリスク・ハイリターンの技の呪文を呟きだした。
ゆっくりと、威力を高めながら。
「「『我…強き者…。我の導きに答えよ…。我…弱き者を守る者…。我の言葉に答えよ…。我…』」」
この状態で決着を付くのは、その者が倒した魂の質に変わる。
ルクスが倒していた魂の方が強ければルクスが勝つ、それは反対もしかりだ。
つまり、この決着はすべて運しだいで相手の魂にもよるものなのだ。
そして…決着を告げる呪文が終わる。
「「『我…汝の魂を使い肉体の強化を得ん!汝は我の力を使いあの世へ逝け!』
力を貸せ亡霊! 『亡霊解放!』」
その瞬間、とてつもなく大きなエネルギーが2人を纏った。
その拍子に鍔迫り合いが終わり、2人とも後方へ吹っ飛ばされ木にぶつかりその吹っ飛び破終了する。
土煙がはれたとき、ルクスとソウヤの姿はありえないほどに変わっていた。
「…状態『三重属性竜」
ルクスは右目が赤、左目が青で髪が青色から緑に変色しており、全身が赤、青、緑の鱗の鎧で包まれていた。
一方ソウヤは――
「状態『業火の魔女』」
――なんと初めての上級魔族のシュリードを使っていた。
背中から上級魔族特有の漆黒の翼が現れ、目と髪は真紅にそまり右手が何かの宝玉を中心とした籠手に覆われていた。
そしてソウヤが立っている周辺から炎が纏うように周りに漂っており、完全に上級魔族の威力を受け継いだ形になっている。
「強さ的には結構大差ない感じか…」
ルクスがそう呟き、その巨刀を構える。
ソウヤもそれに軽くだけうなずくと、なんと巨刀をアイテムストレージに入れた。
「…貴様、私を侮辱しているのか?」
「まさかそんなわけないだろう?反対だよ。俺の今の本気を見せてやる」
そしてソウヤはアイテムストレージから、今までほとんど使っておらず…いや、使いこなせなかった武器…『魔魂剣』を出現させた。
『魔魂剣』はシュリードの身体からとれた武器になりそうなもの、あと『瞬死の森』のボスの巨大サルからの部品を詰め込んで打った武器だ。
なので、その威力はサイレンや黒鏡破を軽くしのぐ威力を持っていた。
当然、そんな武器は結構じゃじゃ馬でとてつもなく重く、かつ防御にはあまり向かない。
ただ、攻撃力は伝説級の
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