第2章
2節―運命が許さない旅―
エレンとルリの実力
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危なかったです…」
フードをかぶった下級魔族はさらに炎を構築していくのが目に入る。
ルリは額に浮かぶ汗を腕で拭ってから剣を再び構えて、フードをかぶった下級魔族に向かって走リ始めた。
ルリも口に小さく呪文をつぶやき、フードかぶった下級魔族が炎を放つのと同時に魔法を放つ。
「その風に乗り舞え剣よ『竜巻剣舞』」
ルリはそうつぶやき迫りくる炎を気にせず、地面に右手をたたきつける。
そしてその反動で飛び上がりフードをかぶった下級魔族の後ろに着地して、クスリと笑った。
その声に反応して下級魔族は振り向いた…いや、振り向いてしまったのがその敗北の原因だという事だろう。
「チェックメイトです」
その言葉で角が生えた下級魔族とフードをかぶった下級魔族は、後ろから迫りくる剣が舞う竜巻の中に閉じ込められたのだった…。
そしてその場が静かなところにもどり、ルリはエレンが居る方へ顔を向ける。
「流石エレンさんですね。私の倍いるはずなのに仕事が早いです」
エレンのところの状況は分かっていないのにそうつぶやくルリ。
その言葉は間違ってはおらず、エレンたちのことをよく理解している事が分かった。
「あとは…ソウヤさん……はもう終わりますね」
ルリは振り上げられる地獄を思わせる青い炎を纏った2振りの巨刀を見てそう呟いた。
ルリがちょうど戦い始めたころ、エレンも戦いを始めていた。
「では行くか…我に光電の力を『光電の力』」
すると、エレンの身体に光を放つ雷が纏う。
光電を纏った状態でエレンがその場所で小さくぶつぶつと呪文をつぶやき始める。
それを有利に取った下級魔族たちは一斉にエレンニとびかかるが、光電に当たり下級魔族ははねのけられてしまう。
1分ほど呪文を唱えていたエレンは、やっと呪文を唱え終えたのか口を開く。
「冥土の土産だ。教えてやろう、私が二つ名を手に入れるまで呼ばれていた二つ名を……」
エレンはそこでスゥッと息を深く吸うと、天を見上げて魔法の名をつぶやいた。
「降りかかれ天上の雷…『雷神の鉄槌』」
そう唱えた瞬間、空高くから真っ白で超巨大な雷がエレンのもとへ迫り、その手にとどまる。
エレンはその手を地面に置き、そして嵐前の静けさが表れる。
そして…雷が地面からとどろくその瞬間、エレンはそう口にした。
「『雷神の使徒』だ、覚えておくが良い」
そう言い終わる頃には周りのものはすべて消し飛んでいた。
そしてエレンの二つ名に『雷神の使徒』が追加されたのも…この時だった。
エレンは周りを見て、うんと1つうなずく。
「ルリもソウヤ
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