第2章
1節―旅の中で―
現状認識、そして神々の話
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と自室へ戻らんとその足を運ばせた。
「俺だって、そんな考え方する人は自分以外にしらないさ…」
その声は風にあおられてよく聞こえなかったが、確かにレーヌの耳には届いていた。
「ふぅ…。やっと着いたな、ここに」
「ん〜っ。やっぱり船は身体が凝るな」
「船はしばらくいらないわね〜」
「身体が少し怠いです…」
三者三様…いや四者四様の言葉をそれぞれに放ったソウヤたち一行は、ガルフの大陸…『ガラード』に着いていた。
ソウヤたちはなまった体を伸びをすることである程度ほぐすと、とにかく寝るところを探すためにソウヤ1人と女子団全員で別れることにする。
「じゃあ、今から鐘が12になるときに中央広場でな」
「わかった」
「わかりました」
「了解よ」
エレン、ルリ、レーヌがそれぞれに了承の言葉を言うとソウヤはうなずきそれぞれに分かれた。
次いでいうと、この世界の時間は魔法の鐘によって回っており鐘が鳴りだすのは大体時間的に6時ころで、その時に6回鐘が鳴り、それが夜の9時…21時に鐘が21回なって鐘は鳴り終わる。
その6時から21時までの間鐘が1時間ずつ鐘がなる仕組みになっている…らしい。
別れたソウヤはガヤガヤと騒ぐ人々の中を縫うようにして歩いていくと、ふと意外なことに思い出す。
―そういえば、最近1人になった事ってなかったっけ?ははは、今思えば男子1人に女子が4人…か。はたから見れば悪ければハーレムじゃないか…。
1人になったことで心に久し振りの余裕が出来たソウヤは、今の自分の状況を理解して心の中で軽く笑う。
昔の自分なら独りなのが普通だったのに、今ではなぜか周りにエレン、ルリ達が居ないと少し物寂しさを感じているソウヤだった。
―この世界に来てから生き残るのに必死だったからなぁ…。本当に今の自分の状態すらも確認できなかったんだな…。
ソウヤがそう思うのも無理はないだろう。
いきなりあの男に呼ばれて最高ランクの『瞬死の森』に飛ばされてなんとか脱出できたものの、少ししたら『軍勢の期』が起こって魔族と戦ったのだから。
ほかにも休めたのも呪いのせいでスキルが使えなくなった実質1週間ほどで、それ以外は移動や魔物を倒したりと命の架け橋をずっと渡ってきたのだ。
自分でもよくここまで生き残れたな…と感心するソウヤだった。
―なんか、小説の主人公みたいだけど…。いままでの数ヶ月が元居た世界とは違って濃密過ぎてもう何年か経ってる気がする…。我ながら臭いセリフだよなぁ。
それだけ思うと、不意に宿屋が目に留まった。
見つけた宿屋に向かって、部屋空いてると良いなぁ…と思いながらソウヤはその宿屋に向かって歩き始めたのだった…。
「こ
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