暁 〜小説投稿サイト〜
グランドソード〜巨剣使いの青年〜
第2章
1節―旅の中で―
牛魔族
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ソウヤの役割は魔族の足止めとその周りの魔物の抹殺で、その役割を果たしているのか周りの魔物は戦いの最中に振られる5mもある巨刀などによって切り刻まれていた。
 ソウヤも、それを知っているからこそなんとか牛魔族を魔物の近くにまで来させて周りの魔物を殺しているのだ。
 その戦いはいつ終わることもなくずっと続いていくように見えた…が、そこで一気に妖精側が有利に立った。
 なぜなら――

「『ウィング・グラズソーガ』!!」

 ――そう、エレンたちが来たからだ。
 エレンが放った風の大剣は一線の狂いなく牛魔族の身体を浅くだが引き裂いた。
 その次の瞬間、牛魔族に魔法使いが放った大きな風が命中して牛魔族をよろつかせる。
 その隙を逃さず、集まった連合の冒険者たちがさまざまなスキルや魔法で牛魔族にダメージを与えていく。
 牛魔族はそれに少し顔を歪めるが、すぐに持ち直し冒険者たちに巨魔剣を振り下ろそうとする――

「お前の相手は俺だ…!」

 ――が、目の前から現われたソウヤの巨刀によってそれが阻まれ、反対に両者がバランスを崩す。
 それを見計らったようにソウヤはニヤリと笑い「スイッチッ!」と叫ぶ。
 すると、後ろにいた2人の妖精…エレンとルリが飛び出して2人が同時にスキルを発動する。

「『ウィング・デセルソルドーガ』!!」
「『ファイ・デセルソルドーガ』!!」

 風の矛を持ったエレンと炎の矛を持ったルリが息ピッタリに同時攻撃をする。
 さきほどより幾分かはダメージを喰らった牛巨人はエレンとルリに怒りの矛先を向け、左腕で殴ろうとするが、その瞬間後ろから這い出てきたソウヤによって止められた。
 そしてそんな状態が数十分の間続いた…。




 何回か繰り返していた時、不意に女神は笑みを消してしまった。
 業を煮やした牛魔族が危険だと言った『硬直全破(レークレフド・スミセルガ)』が発動したのだ。
 モーションを冒険者全員が見て逃げようとしたが、いきなり現れた木の幹に足をからめ捕られて動けなくなった。
 その結果、連合のほぼ全員が動けなくなり死の恐怖に駆られることになる。
 ソウヤもその被害者で足に木の幹をからめ捕られて、今現在行動不能になっていた。
 エレンとルリもそうだった。

「くっそ…動け……!」

 身体を動かそうとしても『硬直全破』の効果で硬直したままで動けないままだ。
 そして――

「グラアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

 ――『硬直全破』の巨大なる火魔法が牛魔族の手のひらから放たれた…。
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