第1章
4節―茨の旅の決意―
クラスC
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その中でソウヤは長剣を地面に落とすと、サッと両手を上げて参ったのポーズを取った。
その中で、ガチムチグルフがこちらへズンズンと近寄ってきて、こちらを静かに見て言う。
「…なぜ降伏した?」
「あの鍔迫り合いは、俺の方が不利。しかも長剣はもともと力押しをするための武器ではなく、俺は力を備えていませんから」
「ほう…。ならなぜその手首に巻いてある…」
そこまでガチムチグルフが言った瞬間、ソウヤはガチムチグルフを見据えてガチムチグルフやルリにしかわからないほどの薄く、そして強烈な殺気を放った。
ガチムチグルフはその殺気にまともにあてられて、硬直してしまう。
それを確認したソウヤは、殺気を鎮めないままガチムチグルフを静かに見て呟く。
ガチムチグルフには、ソウヤの目はいくつもの強敵をくぐりぬいてきた威圧感があるように思えた。
「…それはギルドに逆らうとみて良いと…?」
「いや、済まなかった。では、お前のランクを決める」
ガチムチグルフはソウヤの言葉に素直に謝ると、真剣な表情に顔を戻してソウヤを見る。
その中でガチムチグルフは考えていた、ソウヤのランクの事を。
正直に、さっきから考えてAの高ランクを渡すか…さきほどの試合を見てCランクを付けるか…という問題をだ。
しかし、それは一瞬にして崩れ去っていった。
なぜなら、さきほどの手首に関してのことに対しては一瞬にして殺気が溢れだしたからだ。
ガチムチグルフは身体から見て脳筋と思う人も大量にいるだろうが、このグルフはしっかりと頭は回る。
なので普通のランクを授けることに決定した。
「お前のランクはCだ」
そういうと、ソウヤは殺気を沈めて小さくため息をつく。
ソウヤも正直不安だったのだ、このグルフが殺気の強さでランクを決めてしまうことを。
それと同時に、このグルフも正直不安だった、この決定にソウヤが良いと言わなかったらどうしようか…と。
その両者の不安も無駄な行為となり、その次々に流れていくのだった。
「良かったな。無事ルリもCになれて」
「良かったです」
闘技場が終わった後、ソウヤとルリは無事にランクがCになることが成功する。
ルリの戦いは素早さだけに頼らない戦い方で、ある程度の斬撃は避けてたまに型部分の鎧で受け流して攻撃に重ねていくという攻撃方法だった。
しかし、ソウヤはこれからの事の戦闘が心配になり始めたので、あの鍛冶屋に急遽いくことに決定した。
その心配事とは、ズバリは盾役が居ないということである。
ソウヤは完全に素早さからの攻撃で、ルリは避けてたまに防御による受け流しからの攻撃が主流だった。
つまり、これ以上の強い敵に合って防御したくてもそれが巨剣を出せるほどの広い場所な
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