第1章
4節―茨の旅の決意―
港街ポールト
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、わかりました。そういうことなら、私もお付き合いさせてください」
その時に、少しルリの顔が暗くなったのをソウヤはわざと見て見ぬ振りをした。
“窮龍亭”の店主にギルドの場所を教えてもらい、ソウヤたちは外に出てギルドの場所を目指す。
意外にもギルドはすぐ近くにあり、現時点からまっすぐに進むだけで見つかった。
「ここがギルドか」
「かなり大きいですね…」
あくまで舐められないように。
だからソウヤは口調を変えていると言っても過言ではない。
出来るだけ堂々としながらギルドに入ると、一気にむさ苦しい匂いが鼻をくすぐる。
昼間から酒を飲む者の匂いだったり、人がかなり多いのでその為に起こる汗の匂いが原因だろう。
むさ苦しい中を掻い潜るように早足でソウヤ達は抜けると、カウンターに座っている女性に声をかけた。
「すまない、冒険者登録を依頼しても?」
「…えぇ、わかりました。登録料は御一人500Rになります。よろしいですか?」
ソウヤが声を掛けると、女性は一瞬ソウヤの体つきに戸惑う。
本当にこんなか細い体の青年を冒険者にしていいのか、と。
だが、すぐさま思考を切り替え女性は淡々とソウヤに対して言葉を返す。
冒険者ギルドは基本、ギルド内での暴動以外では一切冒険者に関わらない。
例え冒険者成りたての人が死のうが、自分たちは知らないで突き通すスタイルなのだ。
「あぁ。俺とコイツを頼む」
ソウヤはそう言って『金結晶』を取り出してギルドの受付嬢に渡す。
先にソウヤは1000Rぐらい『金結晶』に入れておいて、それ以外は硬貨としてアイテムストレージに突っ込んである。
中身の金額がばれたところで問題がないよう、そうやって対策をとったのだ。
「1000R、確かに受け取りました。それではこの『ギルド板』をお受け取りください」
受付嬢はソウヤに『金結晶』を返してから、ソウヤとルリに互いに白い板のようなものを渡し説明を始めた。
この白い板…『ギルド板』はギルドのサポートを受けている冒険者の証として扱われる。
身分証明の代わりにもなるため、失くすことは避けてほしい。
失くした場合は通常の2倍の価格で再発行できる。
冒険者にはランクがあり、下からD、C、B、A、S、SSの順に上がっていく。
依頼を完了させたり、魔物を倒したポイントが加算されることでランクが上がる。
とりあえず、その能力を計るため冒険者と戦ってもらい初期ランクを設定。
大抵の人がDから始まるが、Cで始まる人も少なくないらしい。
現在、冒険者ランクでSは20人ほどしか居らず、SSに限っては5人しかいない。
Sの強さは1人=ドラゴン1匹討伐出来るレベルで、SSの強さは1人=ド
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