暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
番外編 第2話 『あなたを感じさせて』
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、タイミングが合わなかったし」
「ん? それは興味があるな。リズの作る剣だったら尚更だ」
「でしょ? それに形が笑えるのよ」
掴みは
上々
(
オッケー
)
。
シノンは心の中で軽くガッツポーズをしつつ、指を振って件の剣を取り出した。淡い光がシノンの手中心に広がると、光の粒が軈て剣の輪郭に広がり、形成していく。
大体の形が整った所で リュウキは二度、三度と瞬きをした。そして 僅かに首を傾ける。
「面白い剣……ね。どちらかと言えば、懐かしい剣だと思うな。懐かしい……けど、それはあまり良い思い出は無いんだが。アルゴが言っていたな。自分で確認した訳じゃないから正確には判ってなかったんだが、間違いはなかった様だ」
やや深いため息を吐くリュウキ。
それはそうだろう。リュウキにとっては 突如クラインに襲われた? と言う曰く憑きの剣だったりする。アルゴが『リュウキは巻き込まれてない』みたいな事を言っていたが、そうでもなかった。今までの巻き込まれ事件と比較してみたら極めて小さいと言えるから、アルゴやリズが判断したのかもしれないけど。
そもそも 男なのに男に迫られるなど、嬉しいと思うのは少数だと思うし、リュウキはそう言う趣味は無いから、幾ら小さいとは言っても……思い返したくはない。記憶の底に封じてしまいたい思い出の1つだと言える。
「やっぱりリュウキは知ってたのね」
「ああ。……昔この剣にはいろいろあったみたいなんだ。オレもある程度の調査は手伝ったが、後に何かのキーとなる訳でもなかった。………一応 頼まれて視てみたが、流石に判る範囲には限度がある。その辺を、まぁ なかなか理解しない連中が多かったな、そう言えば」
「あー……、キリトとか アルゴとかね。特にキリトなんか リュウキの目の事 ずっと言ってたくらいだし」
「無い物強請りだ。
キリト
(
あいつ
)
だって オレには無いモノを持ってる癖に……」
はぁ とため息を吐くリュウキ。
何度このやり取りをした事か……と、呆れると言うよりは その表情の奥は確かに笑っていた。何だかんだ言いつつ、リュウキの中では間違いなく良い思い出の1つになっているのだろう。例えそれが命がけの世界であったとしても。
そして 話の内容とはキリトと調査をした時の事だ。武器について無理しない範囲で色々と視ていた。イレギュラー性が浮かぶ様な武器ではない事は確かで、その後の展開も特になかったから そのままお蔵入りになった、と言うのが真相である。
それを訊いたシノンは顎に指を当てて考えた後に疑問を口にした。
「でも、確か100層まで登った訳じゃないんでしょ? ……ひょっとしたら、もっと上で何かあったかもしれないわよ。ここじゃ20層台で出てきたんだから。ひょっとしたら、って思わない?」
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