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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
番外編 第2話 『あなたを感じさせて』
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だから、本当の意味ではリュウキに聞いて貰うのが一番だとシノンは判っているが、リュウキ本人に直接言うのは正直ハードルや難易度が高い。
GGOの地下ダンジョンなど、目じゃない程。BOSSモンスターをソロ討伐するよりも難しい程だ。
リュウキに伝えたかった。口に出してはっきりと伝えたかった。
心からの想いを伝えたかった。そして、願うなら、叶うのなら――。
――少しの間だけで良いから……。抱きしめてほしい。抱きしめ返したい。心配をしたから、とかじゃない。怖かったから、とかじゃなく。……言い訳を全部 ここに置いて……。自分自身の本心で。
ずっと、シノンは思っていた。
素直じゃない自分がたまに嫌になってしまう事だってあった。
自分には無理だと思う事だってあった。
だけど、叶えてくれるものが 今目の前に出来つつある。
「――ぃ シ――」
出会いがもっと……もっと早ければ、と思った事だってある。
「――らっ! シノ――! 訊いて――!」
あのSAOの世界に……自分もいたら、とだって何度も思った。何度も、何度も。
レイナは本当に良い子だ。彼女の事だって大好きだと言える。
そう思っているからこそ、必要以上にレイナに嫉妬してしまう事だって多かったんだ。
リュウキを支えて、支えて貰って……、そう こうやって肩を強く……。
「こらーー! しののんっ!? 目の前にいる私の事無視するなんてひどいじゃない!」
「っっ!?」
強く、強く肩を掴んでいるのはリュウキではなく リズだった。
恥ずかしながら、今の今までリズの事がすっぽり頭から抜けてしまっていた様だ。
「ご、ごめんリズ。ちょっと考えてて……」
「ったくもー。でも、何だか レイやアスナみたいじゃん? シノンも妄想に浸る事があるのねー。なかなか良いシーンを見れたよこりゃ。自分で自分を叩いて、リュウキに飛びかかったりしてた? 妄想の中じゃ」
「も、妄想!? てか、そんな事しないわよ!」
いや、否定をしてるが、全くをもって違わない事はない。
だが、こういう時シノンは直ぐに冷静になれる。レイナの様に盛大に慌ててしまって更に墓穴を掘ってしまう様な事は殆どない。
「……リズの言う様に、リュウキにその効果があればどうなるのか ちょっと考えてただけよ」
「あぁー、それは 確かにありそうね」
ある程度真剣な表情にすぐに戻すから、それが本当の表情だとリズだって思ってしまう。
表情に出さない様にするのは、シノンは得意だったから。
嘗て他人との殆どの交友を断っていた頃、培ってきたちょっとした特技だった。
それは、正直あまり褒められた事じゃないと今ならはっきりと思えるけど、でも 今はそれ
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