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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
番外編 第2話 『あなたを感じさせて』
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いかな? って」
リズは、心配している……と言うよりは興味津々と言った様子だった。
明るく元気ではあるものの、どちらかと言えば恥ずかしがり屋な所の方が大きくウエイトを占めているレイナでさえ、理性が全部飛んで、全てがリュウキ一直線になったのだから。
正直な所 回想シーンではちょっぴり端折ったりしてる。
アスナとリズが止めようとした時、ちょっと……文面で表してしまったら発禁になってしまうかもしれないので。
「っ……。バカな事言わないで。それに自分にする訳無いじゃない。リズはするつもりだったの?」
「さぁ どーだろうねぇー。(一度は私もしちゃってるからなぁ……) でも、シノンはどーすんの? リュウキを叩いてみるの? そんな事したってどーせ いつも通り『レイナが一番〜』が繰り返されるだけ……、でもないかな? アイツが心に秘めてる行動、って結構色々とありそうだし。家族愛とか、友愛とか。うーむ どうなるか ちょっと私も気になるかも……」
「……………」
自分の心に正直に、心に秘めた思いを行動に。
リュウキにそれを当てはめてしまえばどうなるのか、正直な所想像がなかなかできなかったりする。
それはシノンだって同じだった。
レイナの事が一番だと言うリュウキの言葉に嘘偽りはないだろう。だが、シノンは思い返す。
リュウキは、震える自分自身の手を掴んでくれた。……幾らでも掴んでやる、と言ってくれた。支えてくれると言ってくれた。
それらも決して嘘偽りじゃない。
――レイナと同系列にとは言わないし、言えない。……だけど その想いに負けない程、同等以上に想ってくれてると信じたい。
誰にも打ち明けていない。これがシノンの嘘偽りない想いだった。
そして、今回の件。
アルゴとリズの話を訊いて、心が強く動いた。
確かに、物に頼るなど卑怯だと思う。幾ら過去の自分を乗り越える事が出来たとはいえ、それでも 朝田詩乃としてではなく シノンとして培ってきた力も真実だ。
自分の力で 強くなりたいと願い、自分自身の力だけで長く戦い続けてきた身としては、中々難しいものがある。
だけど、それを その強い気持ちさえも容易くかき消してしまう。
抱きしめてくれたあの時。
『嫌い、嫌い……あんたなんか、あんたなんか、大嫌い、よ………』
震えを止めてくれた。手を握ってくれた。……抱きしめてくれた。
だと言うのに、口から出た言葉は『嫌い』と言うものだった。
リュウキもそれをそのまま受け取っているとは、シノン自身も思ってない。
だけど、出来る事なら……訂正をしたい。
――叩いた後 暫く覚えていないのなら……。
意識の無い相手に言う様なもの
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