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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
番外編 第2話 『あなたを感じさせて』
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るし」 
「自分で自分を判らない事だってあるしな。そこまで精度が良い効果かは判らないが……、まぁ 試してみるのも悪くないだろ。……ん。じゃあ よろしく頼む」



 きたっ!



 と心の中でシノンは盛大にガッツポーズ。
 リュウキは軽く目を閉じている。剣での一撃が無ければ効果は得られないから、それに備えているのだとも思える。
 そんなに強くしない、とシノンが言ったが、『全部を感じてみたい。眼を閉じる事で……視えるものだってある』と言っていた。

 シノンは、その事を訊いて少しだけ また、少しだけ顔が赤くなった。


「(――じゃあ りゅ、リュウキを……。あなたを、感じさせて………? とても、リュウキの事が……ほ、欲しかったから。今日以上は もう……望まないから)」


 シノンはゆっくりと剣を持ち上げた。
 『じゃあ行くよ?』とリュウキに一言いって 『ああ』と最終確認も済ませた。


 ここから先は、何が待っているのだろうか――。


 アルゴの情報も確かに精度が高い事で有名だが、それでも今この瞬間に間違いだった、と言う結果が出たとしても、不思議じゃない。それ程までに天文学的な程の確率の 展開なのだから。


 でも、そうだとしても、シノンにとっては踏み込むには十分過ぎる事。これ以上なく、ここで逃す訳はない。


 シノンは、剣を手に見立てて、リュウキの頭を撫でる様に。

 あの時 怖いとその胸に抱き着き 頭を撫でてもらった時の様に、ゆっくりと優しく剣を リュウキの頭に振り下ろしたのだった。


 
   
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