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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
番外編 第2話 『あなたを感じさせて』
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バグ武器? みたいなの知ってるのって絶対少ないって思ってたんだけど」
「……偶然よ。リズとアルゴが話してるの見てて気になったから」
「ふーん……」

 リズもアルゴとの会話の一言一句を覚えている訳ではない。
 会話の内容を思い出し、それを訊かれたとしても……、少し気になる程度で、こんな感じで突撃してくるとは、 とリズは思ってしまうのだが 勿論そんなわけない。
 
 あの日――アルゴの背後に突如現れたのも 勿論シノンなのだから。

 アルゴの独り言をはっきりと聞いたからこそ、突撃を決めたのだから。




 ここで、あの日を出来事をまた振り返ってみよう。





 アルゴは異様な気配を感じていた。それは 街中なのに感じるのは殺気に近い気配。
 それはモンスターなど目じゃない。例え新生アインクラッドの各階層を守護するBOSSモンスターであってもここまでの威圧感を放てるだろうか? と思えてしまう。

 恐る恐る振り返ってみると、その場に立っていたのは氷の弓兵(スナイパー)シノンだった。

 いつも冷静沈着で100発100中を誇るALO内最強の弓使い(アーチャー)でもあるシノンだが、今の姿は冷静さなど微塵も無かった。言葉こそ発していないが 明らかに冷静さは欠いている。
 そしてその姿を見て、感じてしまった威圧感はアルゴの身体から一気に霧散し消滅した。

 確かに弓を構えている訳でもないのに、まるで射貫くかの様な視線、実際の攻撃を錯覚させる程の気迫は大したものだと思えるのだが、シノンと言う凄腕弓使いをよく知っているアルゴにとっては、『ネタ来たコレ!』と思ったとしても不思議ではない。
 シノンはあのメンバーの中でも情報が不足している者の1人なのだから。

『おおっ、しののんジャナイカ! 驚かせないでクレヨー。リューかと思ったジャナイカ!』

 アルゴは一先ず、その視線がリュウキじゃない事にほっとするのはアルゴ。
 
 別に睨まれる訳じゃない。そして 呆れられる様な訳でもない。……それは ただただ冷たい眼でリュウキに一瞥される。その時の感想は『もう二度と味わいたくナイゾ』とアルゴは強く思った。それ程 相当なものだったから、今回のシノンの眼力に連想させた様だった。

 だが、シノンはそんなアルゴの事はおかまいなく、今回のリズに話していたの件の事を根掘り葉掘りだった。

 尋問にも近しい追及を受けたアルゴだったが。

『ニッシシ〜。まっ こーんなトコだナ。今回の情報に対スル代金ハ また後日請求スルゾ』
『…………』
 
 そんな威圧感などなんのその、暖簾に腕押しである。
 アルゴ自身も自分の事を優先に……と強く考えていたフシがあるが、それでも面白い情報が得られる、と判断した様子。

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