第十六話
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、前に居たもう一体の駆逐ロ級もこちらに振り向こうとしていた。
「遅せぇよっと!」
木曾はその駆逐ロ級がはまったままの右足で、そいつに向かって回し蹴りを放って………は?
…………その蹴りは見事に駆逐ロ級にクリーンヒットした。弾け飛ぶロ級。
「お、抜けた。」
するとその衝撃のおかげか、木曾の足がロ級の身体から抜け、ロ級はそのまま沈んで行った。蹴られた方のロ級の方もフラフラで、軽巡ト級eliteも呆気にとられている。
何故だろうか。木曾が悪者に見えて仕方ない。
「おい二号!そのロ級を頼む!俺はあいつを沈める!」
木曾はそのままト級に向かって行った。残った俺とロ級。
「…………すまんなぁ。お前が深海棲艦じゃ無かったらお前の味方になってたけど……。」
俺はロ級に向けて砲門を向けた。
「悪いが、沈んでくれや。」
俺は引き金を引いた。
―――――――――――――――――
『こちら時雨。作戦成功。敵艦隊を壊滅完了。』
『味方の状態、木曾、二号、僕、無傷。摩耶さん小破。夕立と神通さんが大破。』
『撃墜数報告。木曾十三隻。二号六隻。摩耶さん一隻、僕一隻、夕立一隻、神通さん二隻。撃墜アシスト数は、木曾三隻、他全て一隻。よって、今回のMVPは木曾となります。』
『なお、今回の作戦の遂行によって、リランカ島周辺に進撃可能と見られます。これで報告を終了します。これより、帰投します。』
―――――――――――――――――
「了解。ゆっくり帰ってきてくれ。お疲れ様。」
提督はそう言うと、通信機を机に置いた。
「お疲れ様。今回の作戦も成功だ。」
提督は私に話し掛けながらそう言った。まぁ、私も聞いてたから知っているが。
「それでも、夕立や神通は大破してたけどね。全く、あの二人は夜戦になったら暴走するからねぇ。困ったものだよ。」
提督はそう言って私を見た。
「しかし、今回の作戦はそもそも夜戦に重きを置いた作戦でしょう?そうなる事が当たり前では?」
私はそう質問した。すると、提督はばつが悪そうな笑みをうかべた。
「あー、うん。実はその事を言い忘れててね……。ここまで言う機会がなくって……。」
私はそれを聞いて頭を押さえた。
「全くあなたは……。ただでさえ今回は二号を編制に入れて不安定なのに、そんな重要事項を伝え忘れるなんて……。」
「唯。君は今間違った事を言った。」
「………?」
提督はそう言ったが、私には何を間違えたのか検討もつかなかった。
「二号はね、流石あの二人の息子だけあってねぇ、センスは抜群だ
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