外伝〜メンフィル・エレボニア戦争の和解調印式〜 第7話
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ヴァン皇帝陛下、貴国の同盟国であるリベール王国を混乱に陥れた”ハーメル”の民であったレオンハルト大佐に新しい生活や好待遇での仕事を用意してくださった事、心から感謝しております。」
「どうかお気になさらないでください。私は自国の安寧の為に”ハーメル”の民達の無念を切り捨てたせめてもの償いをしただけですから………」
「お祖母様………」
「――レオンハルト大佐の件については別にエレボニアがメンフィルに感謝する必要はない。メンフィルは”光と闇”、両勢力の共存を謳う国。我が国の民達の中にはレオンハルト大佐のように様々な複雑な事情で祖国で生きる事が不可能になったり、”裏世界”で生きざるをえない者達が平穏な生活を求めて我が国に亡命してきた者達もいる。よって、我等メンフィルは当然の事をしたまでだ。―――――最も、”ハーメル”の件を”影の国”事件で出会ったクローディア姫達から教えてもらった母親から教育の一環として聞かされた娘の要請によって、闇に葬られた”ハーメル”の件が白日の下に晒される事になる訳だがな。」
アルフィン皇女の感謝の言葉に対してアリシア女王は静かな表情で答え、アリシア女王の答えを聞いたクローゼは辛そうな表情でアリシア女王を見つめ、シルヴァンは静かな表情で答えた後不敵な笑みを浮かべた。
「なっ!?」
「ふえっ!?」
「ハアッ!?」
「ええっ!?ハ、『ハーメルの件を影の国で私達から教えてもらった母親の娘』って……一体どなたのご息女が貴国に”ハーメル”の件を白日の下に晒すように要請したのですか!?」
シルヴァンの答えを聞いたユリア准佐とアネラス、シェラザードと共に驚きの声を上げたクローディア姫は信じられない表情でシルヴァンに問いかけた。
「――――アリシア女王。件の人物をこの場に呼び出し、その人物に第六条の件の説明をさせたいのだが、構わないだろうか?ちなみにその人物には今回の和解調印式についても説明し、呼び出す了解は既に取っている。」
「………―――構いません。私達としてもその人物と話をしたいと思っておりますので。」
シルヴァンの要請に目を伏せて考え込んでいたアリシア女王は目を見開いて答えた。その後シルヴァンはその場で通信機を取り出してある人物と通信をした。
「―――メンフィル皇帝、シルヴァン・マーシルンだ。グランセル城に貴女が参上する許可が今取れた。」
「わかりました。すぐに向かいますのでちょっとだけ待っていて下さい。」
ある人物との通信を終えたシルヴァンが通信機を懐にしまうと、会議室の外が慌ただしくなり始めた。
「何やら外が騒がしくなっているようですが………何かあったのですかな?」
「不測の事態が起こったのかもしれません。―――ユリア准佐、何が起こってい
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