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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第588話】
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外のない男の身体なら問題はなかった。
無論、身体を鍛えていなければ確実に骨折やら神経や骨髄をやられるだろう。
額の汗を拭う鈴音、ヒルトとは模擬戦してはいるが今日の気迫はいつもと違っている。
最大火力の衝撃砲はヒルトには通じない。
今までの様に双天牙月と組み合わせた腕部衝撃砲だと火力が低すぎて削りきる前に削られてしまう。
意外性を考える時間もない――いや、そもそも相手の油断を誘う意外性何てそうそう思い付かない。
明らかにヒルトが異常なのだ、型通りの戦い方もあるが、明らかに誰とも違う戦い方をする。
一夏なら――猪突猛進故に対処しやすくてもヒルトが相手では難しい。
得意な接近戦及び中距離戦も、ヒルトにとっては苦手な距離ではない――遠距離では逆に此方が不利になるのは明白。
「ヒルト! とことん付き合ってもらうわよ! あたしの得意な接近戦でねッ!!」
「上等!!」
鈴音に応えたヒルト――互いの刃が交差し、攻防が開始された。
さっきまでと違うのは、お互いが空中でトップスピードに乗ったまま戦っていること、スピードに乗った近接戦闘は、キャノンボール・ファストでもそうそう見ることができない。
ヒルトの実力を懐疑していた生徒一同、高いレベルで纏まった戦いに釘付けになり、反対派の連中に至っては口をあんぐりさせたままだった。
「こ、これが落ちこぼれと言われたものの戦いですか、オーランドさん……?」
「は、はは……。 ま、まあまあやるほうだとは私は思いますが。 逆に言えばあの有坂ヒルトで彼処まで戦えるのであれば、織斑一夏君なら彼を瞬殺する事も可能ということ」
「そ、そうですな! いやいや、織斑一夏君が彼を瞬殺する場面、見たいものですな」
あんぐりしてはいても、一夏の実力の方が高いと信じて疑わない一同。
ここで否定すれば我々に見る目がなかったという事になる、凄まじい攻防の最中、自身等の保身を考え始めていた反対派。
そして、激しい戦闘も終わりが近付く――互いの刃が交差お互いのエネルギーはもう一撃で枯渇するという所まで来ていた。
「次の一撃で終わるわね……」
「……だな。 ここで鈴音に負けたとしても、俺に悔いはない。 代表候補生になるのが時期尚早だったってだけさ」
「ふふん。 ……時期尚早何かじゃないわよ。 少なくとも、あたしよりヒルトの方が強いじゃん。 ……ヒルト、何で『ワイヤーブレード』使わないの?」
鈴音は気付いていた、ヒルトと互いに接近戦をしながらも北落師門と格闘術以外使わなかった事を。
手を抜かれてると思った鈴音、だがヒルトの答えは意外だった。
「あ……そういやワイヤーブレ
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