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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第588話】
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る。
双天牙月の刃をスウェイでかわし、隙を埋める腕部衝撃砲を空いた左手や右手の掌打で逸らす。
だが鈴音もそれは予想していたらしく、本命の衝撃砲のチャージを終えていた。
「やるじゃん! だけど――この距離は痛いわよッ!!」
衝撃砲がスライドされ、既に中の球体は光を放っていた。
不味い――そう思った俺だが流石にこの距離を回避は……いや、出来る。
身体に負担の掛かる回避方だが、俺は迷わず選択した。
衝撃砲が放たれるその瞬間――瞬時加速で離脱、クイックブーストによる直角カーブ――急激に掛かるGによって内臓が押し潰されかけ、スラスターも唸り声を上げる。
多角的機動を人の身体で行うのは危険が伴う――だけど、出来ない訳じゃなかった。
肉体と骨が軋み、悲鳴をあげるヒルトの身体。
放たれた衝撃砲は空を切る――必中の距離で外した事に驚きを隠せなかった。
更に目標であるヒルトも見失う――いくらハイパーセンサーで三六〇度全方位見られた所で、捉えるのはパイロットの動体視力、そしてそれに対応する反射神経だ。
北落師門による連撃――読めない機動に翻弄される鈴音、流れは鈴音からヒルトへと変わっていた。
「ッ……追いきれないッ!?」
「そらぁッ!!」
北落師門と格闘術による接近戦――刀と体躯を駆使したヒルトの戦い方は、既に型にはまらない自由な動きを可能としていた。
肩、脚部、腕部と掌打を叩き込み、双天牙月の一撃を避けつつ、カウンターで甲龍の装甲を切り裂く。
だがそれでも、接近戦は鈴音の方が上手で、直ぐに対応してくる。
二人の戦いはまるで演舞の様であり、互いにシールドエネルギーを削りあっていた。
違うのは、鈴音の甲龍の装甲はボロボロになりつつあるのに対してヒルトのイザナギは傷一つないという事だ。
装甲材は甲龍の方が新しい、イザナギは旧来からあるチタン合金――だが、F.L.A.G.からもたらされた分子結合殻による圧倒的強度によって傷がつかない。
新たにその上から電離分子を流して更に強度を上げている。
そして、お互いのシールドエネルギーが二〇〇を切ると――。
「ハァッ、ハァッ。 ……やるじゃん、ヒルト!」
「いや、正直いっぱいいっぱいだな」
息が上がってる鈴音――ヒルトがそう言うも、明らかに余裕が見てとれる。
無茶な直角カーブ――本来であれば骨折は免れないのだが男と女では身体の作りが違う。
入学当初の授業で瞬時加速中に別方向へと軌道変更しようとすれば、内出血や骨折、骨髄損傷といった怪我に繋がる。
だけど――それはあくまで女の子の身体ではついていけないだけであり、例
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