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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第587話】
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代表候補生選出を掛けた試合が始まる――。
規定位置へと到着した俺を最初に待っていたのはセシリアだった。
「御待ちしていましたわ、ヒルトさん」
「初っぱなからセシリアか」
「うふふ。 流石に初手は譲れませんわよ。 ……貴方と初めて戦ったのはわたくしですもの」
そうだ、四月――クラス代表をかけた戦いで俺は彼女と戦った。
あの頃は今のように自由に空は飛べず、動きも悪かった。
「ヒルトさん、今回は貴方の代表候補生選出をかけた戦いですわ。 わたくしに負ければそこで終わり。 勝てば……次の相手が来ますわよ」
「あぁ。 俺の条件が専用機持ち全員に勝たないといけないらしいしな」
「そうらしいですわね。 ……ではヒルトさん、そろそろ始めましょう……」
その言葉が合図となり、ハイパーセンサーに試合開始のシグナルが点った。
セシリアは何時ものようにスターライトmkVを粒子化させ、それを構える。
対する俺も、新たにインストールされた電磁投射小銃を呼び出した。
「あら? 見たことない銃ですわね?」
「ん、ついさっきインストールしたばっかりだからな」
「そうですの。 とはいえ、新たな武器が貴方の力になれるかは……貴方自身の扱いがキーになりますわよ」
二つめのシグナルが点る――全校生徒が見守る中、俺は緊張は感じていなかった。
一方のセシリア――騎馬戦の時と同様のプレッシャーをヒルトから感じていた。
これまで何度も模擬戦を行っていた彼女だが、冷や汗が背中を伝うのを感じていた。
怖いとかではなく、例えるならこれまで眠っていた獅子を起こそうとしているような――言い様のない感覚だったが、セシリアはそれを振り払う様に頭を振った。
そして――シグナルが緑へと点灯、それと同時にセシリアは素早くセーフティーを解除し、ヒルトをロックしようと狙いを定めるのだが――。
「っ……速い!?」
定めるよりも速く、トップスピードに乗ったヒルトは急上昇しながら電磁投射小銃による一斉掃射を行った――二本のレールで加速された無数の弾丸は、甲高い空気を切り裂く音と共にセシリアの機体に直撃した。
「キャアアアッ! こ、この威力は……!!」
油断していた訳ではないが、直撃を浴びたセシリアのシールドエネルギーが一気に半分まで減らされた。
立ち止まっていては狙い撃ちされる、セシリアは直ぐ様回避機動を行いつつ、ヒルトの弾幕から抜け出した。
ヒルト同様トップスピードに乗ったセシリア、学園上空へと互いに射撃しながら上昇していく。
「くっ……離されていますの……!?」
上昇速度は明らかにヒルトが
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