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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第587話】
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上回っていた、一定高度に達したヒルトは距離を保ちつつ、今度は緩やかに下降を続ける。
セシリア得意のアウトレンジでの射撃戦――開幕は奪われたがセシリア自身、この距離での戦いなら負ける気がしなかった。
だが――。
「きゃぅっ! ま、また当たりましたの……? お、お互いトップスピードになっていますのに!」
スターライトmkVでヒルトをロックするセシリア――完了と共に引き金を引くのだが、その粒子ビームが当たる事はなかった。
ロックしたのに全く当たらない違和感――自律機動兵装であるブルー・ティアーズを展開しても、トップスピードに乗ったヒルトを追いかけるだけで精一杯となり、オールレンジ攻撃を行う前に破壊されるだろう。
ヒルトには当たらないのにセシリアには当たる――無論アサルトライフル故の弾幕もあるだろう。
だが、レール部分による加速力を考慮していなかった――否、セシリアも、その場にいる誰もがまさかレールガンのダウンサイズに成功した物があるなんて思いもしないからだ。
ラウラのシュヴァルツェア・レーゲンの肩にあるリボルバータイプのレールキャノンが、世界認識――現在の技術力ではこれ以上サイズダウンしようがないのが技術者の見解だった。
「クッ……ですが、アサルトライフルの装填出来る弾数は最高一〇〇発。 そろそろ――」
そこでセシリアの言葉が止まる――最新型のアサルトライフルでも一〇〇発なのだが、既にヒルトは一〇〇発以上撃っていた。
いや、既にもう最低でも五〇〇以上は撃っていた――そして今現在も、新たに弾装を装填する事なく放たれている弾幕にセシリアは戦慄していた。
「ま、まさか……まだ弾幕を張れますの!?」
圧倒的弾幕――何れリロードすると踏んでいたセシリアの思惑は崩れ去る。
銃身は加熱されてはいるが、同時に冷却もされていて融ける様子は見られない上に既にセシリアの認識以上の装弾数によって、得意なアウトレンジが一転、自身を追い込んでるかもと脳裏に過った。
何とか接近しようと、セシリアはヒルトの下から回り込もうとする――だがヒルトはそれすらさせず、ドッグファイトを続けた。
広さに制限のあるアリーナならセシリアも上手く回り込めたかもしれない――だけど、もしアリーナであれば電磁投射小銃による弾幕で一気にシールド・エネルギーが削られるという事実には気が付かなかった。
既にシールド・エネルギー残量は二〇〇を下回るセシリア、自身の射撃は直撃せずともヒルトのシールドバリアーを掠めているため、ある程度は削れてはいるのだがそれでもヒルトのエネルギー総量は六〇〇を越えている。
「ッ……このままでは……」
トップスピードに乗ってい
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