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ドリトル先生と悩める画家
第五幕その十一

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「日本の美を歌ったもう一つの美だよ」
「雨と草木を」
「そうした歌もあるのかしら」
「そしてそこに恋愛も混ぜる」
「そうしたものなの」
「うん、確かそうした歌もあったから」
 先生は日本文学のお話もしました。
「和歌にはね」
「やっぱりそうなんだ」
「雨と草木と恋愛」
「それを歌った和歌もあるだね」
「日本には」
「和歌に歌われているものはね」
 先生はしみじみとして話すのでした。
「そこにある、それでいて最高の美というかね」
「そうしたものなのね」
「短い言葉の中にあるのは」
「あんな短い詩なのに」
「それでああしてなの」
「ああした表現をするのね」
「和歌集を読んでいると」
 古今和歌集等をです、先生は和歌の論文も書いていましてそちらにもかなり詳しいのです。
「美麗な気持ちになれるよ」
「源氏物語みたいな」
「ああした本を読んだみたいな」
「そんな気持ちなのね」
「そうなるのね」
「うん、和歌もまた日本の心だよ」
 こうも言った先生でした。
「これからもどんどん読んでいきたいね」
「先生詩も好きだしね」
「歌の作詞されたのも好きだしね」
「いい文章はどの国のものでも聴いてね」
「楽しんでるね」
「ダンスは出来ないけれど」
 こちらは全然駄目です、先生は本当に身体を動かすことは駄目です。
「歌は好きだね」
「曲も詞もね」
「どちらもね」
「そうよね」
「日本のものもね、実はAKBもね」
 こうしたアイドルの曲もというのです。
「好きだね、歌うことはないけれど」
「あれっ、そういえば」
「先生って歌も歌わないわね」
「どうにも」
「ダンスもしないしね」
「歌も歌わない」
「詩を作ることも」
 そうしたことはです、動物の皆も気付きました。
「しないね」
「自分では」
「そうよね」
「自分ですることはね」 
 どうにもと言う先生でした。
「しないよ、苦手なんだよね」
「論文は書くけれどね」
「歌ったり作ったりはしない」
「そうなのね」
「自分では」
「うん、やっぱり僕は学者なのかな」 
 それも生粋のと思うのでした。
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