第十四話「城を抜け出した赤い貴公子」
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右縦に分けた派手な女であるが、そんな彼女が持つオバケ巨乳がガトーの顔面を直撃した。
「ガトー〜! 大好きだよ? 愛してるぅ〜!!」
「え、ええい! やめんか! 如何わしい……!!」
顔を赤くして、キャラの巨乳に顔をうずめられているガトーは慌てて叫んだ。
「んもうっ……つれないねぇ? 少佐は……」
「ハァ……ソロモンに帰りたい」
「ま、まぁ! 隊長、それよりその出撃とは……?」
と、ゴットン。
「うむ、今回は極秘ゆえに口では言えぬ故……」
ガトーはこの場で彼らに作戦内容の書類の入った封筒を渡した。かなり極秘な任務ゆえに参加する人間しか知ることを許されない。
しかし……
「な、何ですとっ!! キャスバル王子が行方不明に〜!?」
ゴットンが叫んだ。
「こ、コラ! 静かにしろ!?」
慌ててガトーが制止させようとするが、それでも周囲は止めない。
ゴットンに続いて周囲の目も丸くなった。
「キャスバル様が家出なさったとォー!?」
「マシュマー! 黙らんか!?」
「キャスバル坊やが日本へ逃げ込んだ可能性が高いってことで、アタシらも日本に行って坊やの捜索するんだねぇ〜!!」
と、キャラはメガホン片手に叫び回った。すると、そんなキャラのメガホンを聞いて周囲の整備士やパイロットたちは一斉にこちらへ振り向き、騒めいた。
ザワザワ……!
「貴様ラァ!! 極秘と言ったはずが何故こうも簡単に言いふらすのだぁー!! 特に貴様だキャラ・スーン!!」
ガトーがとてつもなく激怒した。しかし、そんな彼など無視して三人は日本の観光ガイドブックを見ながら雑談をかわしている。
「京都とかいいですよね!」ゴットン
「秋葉原も悪くないな!」マシュマー
「エステ!! エステ!!」キャラ
「お前たち……真面目に任務を遂行する気があるのか? 下手すればこの任務、ジオンの命運にかかわりかねない重要な任務なのだぞ!?」
「わかりました! この我々にお任せあれ!!」
マシュマーは歯を光らした。
「わ、わたくしだって!」
「ウォーミングアップにちょうどいいね!」
「う、うむ……胃が痛い」
任務に出向くとなれば話は別だ。ここは、切り替えてガトーは鬼神となる。
「……では、これより直ちに出撃準備をはじめ! 準分後に各自MSを装着!!」
と、ガトーは竹刀を振り回して「早くいけぇ!!」と、怒鳴り散らす。
「少佐ぁ〜! お化粧し直さなきゃいけないから、あたしだけに十分多めにくれよ〜?」
「ふざけるな! 出撃前に化粧などするアホがどこにいるかっ!!」
「ちぇ〜……」
キャラに呆れて、ガトーは次第に胃が痛み始めてきた……
「全く……! 本当に軍隊と言えるのか? アクシズ部隊は!」
アクシズに派遣されて以降、毎日がこのように騒ぎが起きるため、ガトーのため息は
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