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機動戦士ガンダム・インフィニットG
第十四話「城を抜け出した赤い貴公子」
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東京は、今日も多くの通行人で満ち溢れている。どこもかしこも人ごみでいっぱいだ。
会社へ通勤する社会人や休日を利用して出かける若者達。そして杖を片手に散歩を楽しむ老人たちも見受けられた。
中には、ド派手に髪を染め、ド派手な服を着たチャラ男やチャラ女も少なからず交えている。しかし、そんな分類のなかで一人だけ異例にちかい姿の人間がいた。
真っ赤な服に派手な仮面をかぶった青年、一見みればどこにでもいるコスプレイヤーと何ら変わらない格好であるも、彼から漂う風格だけは異様に違ったのだ……
「うむ……無事に日本へたどり着けたはいいが……」
落ち着いた、冷静な口調で顎を抱えながら周囲を見渡す青年。しかし、周りはやや痛そうな視線を送っている。
「やや、この姿では目立ってしまうようだな……むぅ?」
そんなとき、ふと自分と同じように……とはいえぬがやや目立った、独特の服装を来た同い年の若者たちが横切るのを見た。ここにいては、怪しまれるかもしれぬが、逆に怪しまれない場所もあるのではないかと?
「ほう……? 木を隠すなら森の中、目立った人間を隠すなら、目立った人間たちの中、ということか」
そして、それは何時しか見た興味深いイベントにつながりがあるのではないかと察した。
「行ってみるか……」
ほくそ笑んだ青年は、そのまま横切った彼らの後について歩き出そうとしたのだが……
「ちょっと君?」
「……?」
ふと、肩を突かれ振り向くと……そこには中年の警官が彼を制止させていたのだ。
「ちょっと質問してもよろしいかね?」
目の前で怪しくウロウロしている謎の派手な青年がいれば、声をかけざるを得ない。
「何か?」
「君、ひょっとしてコミケ行く人?」
「コミケ? うむ、聞きなれない言葉だ……その、コミケとは?」
「知らないの? じゃあ、どうしてここでウロウロしてたんだい?」
「いや……これ言って、特に理由は……」
「ま、とりあえずコッチに来てもらえる?」
「あの……私は特に怪しい者では……」
「いや、その格好がさ……?」
「失礼な。私は、シャア・アズナブル。ごらんのとおり``軍人``だ」
「はいはい、そんな派手な軍人はいないよ? じゃあ、署まで来てくれる?」
「あ、あの……」
何が何だかわからないまま、青年は警官に連れていかれて、後に警察のお世話に一時なってしまった。

ジオン公国軍・アクシズ基地にて


ジオン軍拠点ア・バオア・クーを中心に幾つかの各軍事施設があり、その中でも二番手の拠点の一つとして有名なのが、人工島基地のアクシズである。また、そのアクシズの指令を務める者が、軍内でひときわ人気のハマーン・カーンと呼ばれるニュータイプであった。所属している兵士たちは、もはや彼女を女神のように慕い続けているとのこと。余談であるが、そんなア
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