暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第578話】
[1/3]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
最後の相手、未来の元に向かう俺は駆け足だった。
昼休みの大半、走ってたイメージしかないが……。
場所までたどり着くと、体操着を着た未来は柱に凭れ、俺を待っていた。
「未来、お待たせ」
「あっ。 ううん、待ってないよ? って言っても、実は私はもう食べちゃったけどね」
それは仕方ない、未来は最後だし午後からも競技はあるのだから。
「ヒルト、お腹の調子はどう? いくらヒルトが食べれるって言っても流石に厳しくない?」
「ははっ、まあ昼から動くのがヤバいかも、なんて」
まだまだ容量はあるものの、動けなくなるぐらい食べるのは不味い。
そこで未来は――。
「ヒルト、市販品だけどこれなら大丈夫じゃない?」
未来が俺に手渡したのは簡単にエネルギー補給が出来るゼリー状の飲料だった。
「手料理はまた作ってあげられるもん。 でも昼からヒルトが動けないってなるのはまずいしね」
「ん、サンキューな」
受け取った飲料を飲む――ゼリー状の物体が喉を通り、胃に収まっていった。
「未来、とりあえず空いた時間どうする?」
「え? ……ヒルトが少しでも寝たいなら、横になってもいいよ?」
柱に凭れた未来はそのままその場でぺたんっと座る。
そして、軽く腿を叩くと。
「膝枕、してあげよっか?」
「そうだな。 せっかくだし、してもらおうかな」
言葉に甘え、未来の膝の上に頭を置くとそのまま横になった。
未来もだが、下から覗き見る巨峰の絶景は格別だった。
「ん……絶景だな」
「……? 何が絶景なの?」
頭を傾げ、覗き込む未来だったが言葉の意味を理解すると顔を真っ赤にして――。
「ば、バカじゃないの!? ヒルトのエッチ!!」
ぺちぺちとおでこを叩かれるも、未来は膝枕をしてくれる。
「良いじゃん……俺だけの光景なんだし」
「むぅ……。 ……他の男の子にこんな事は出来ないし、確かにヒルトだけ……かな」
耳まで赤くした未来が可愛く見える、セミロングの黒髪は陽光を浴びて艶やかな光を放っていた。
「未来の黒髪、綺麗だよな。 何か特別な手入れしてるのか?」
「え? いきなりだね? ん〜、皆と同じ様にシャンプーしてるぐらいだけど……」
「そうなのか? セシリアみたいに特注のトリートメント使ってるとかは?」
「全然使わないよ? 私は既製品で充分だし。 ……てかヒルトだって銀髪綺麗じゃん」
髪を解かすように撫でる未来、撫でる手のひらが心地よかった。
「そうか? ……本音いえば、日本人だし黒髪が良かったけどな。
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ