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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第576話】
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私自身も慣れ始めている」

「そうか。 それなら良かったよ」

「ぅ、ぅむ。 ……全ては、君のお陰だ」

「……大した事はしてないさ、エレン」


 その言葉に耳まで赤くなるエレン。


『大した事はしてないさ、エレン』

『君のためなら俺は何でもするさ、エリー』

『愛する君のため、俺は何時でも全力で戦うさ、愛しのE.E』


 どんどん都合よく脳内変換されていくヒルトの言葉。


「そ、そそ、そうか。 う、うむ……そうかそうか」

「……?」


 頭を傾げるヒルトを他所に、思考回路が暴走するエレン。


「エレン?」

「ふわぁっ!?」

「ボーッとしてたが疲れたのか?」

「い、いや。 ……こほん、そういう訳じゃない。 すまないヒルト、心配させた」


 気を引き締めるエレンだが、次の言葉でまた暴走開始した。


「何言ってるんだよ。 心配するのは当たり前だろ? エレンを気にかけないなんて無理さ、俺には」

『君を愛してるんだ。 そんな君を気にかけない訳はないだろ?』

『愛するE.E、毎日君の事を気にかけている。 だから俺と一緒になってくれ!』


 ヒルトはそんなことを言ってないのだが、都合よく変換されてしまう自身の脳みそを恨んでしまうエレン。

 既に湯気が出るくらい蒸気したエレンに、ヒルトは隣へ座ると。


「ハハッ、何かエレンって可愛いな」

「……!?!?」


 可愛い――聞き間違えではなくヒルトの口から出た言葉。

 プシューッと更に湯気が噴き上げるエレン。


「てか大丈夫か? ほら、水飲むか?」

「う、うむ」


 受け取ったコップの水を一気飲みするエレン、水が体内の熱を少し冷ましていた。

 ヒルトと一緒に居るといつもの自分ではなくなってしまう、だけどエレンはそんな自分が嫌ではなく寧ろ新しい自分に気づけたのが嬉しかった。

 楽しい時間が過ぎるのも早く――。


「あ、もう時間か」

「な、何? も、もう行くのか?」

「ん、時間が来たしな」


 無論最初の取り決めでわかってはいるものの、こうして過ぎればもっと過ごしたくなる。

 不意にヒルトの手を掴んだエレン、ヒルトは振り向く。


「す、すまない……」

「……やっぱり可愛いな、エレン」

「え――んむっ……!?」


 夢だろうか――視界いっぱいに広がるヒルトの顔と唇から伝わるヒルトの唇。

 ヒルト自身、さっきの美冬に色々理性を刺激されてしまった為かエレンが可愛くみえ、ついつい唇を奪ってしまった。

 抵抗する事なく受け入れるエレン――キュッとヒルトの体操着を掴み、初めて
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