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魔法
第六章
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「そうしてきます」
「そうですか、それでは頑張って下さい」
「ずっと彼の気持ち知りたかったですが」
「それはですね」
「どうしてもわからなかったんですが」
「今ですね」
「わかりました」
 だからだというのだ。
「それなら行ってきます」
「はい、ではまた機会がありましたら」
「宜しくお願いします」
 華子は笑顔で速水と別れすぐに周治のところに向かった、速水はその彼女に笑顔で手を振って別れ東京に帰った。
 そして次の日だった、華子はクラスメイト達に満面の笑顔で話した。
「昨日親切で恰好いい占い師の人に占ってもらって」
「あんた今朝真壁君と一緒に登校してたけど」
「まさか」
「そう、その人に占ってもらってわかったけれど」
 クラスメイト達にさらに話していく。
「彼私のことが好きだったの」
「へえ、そうだったの」
「真壁君あんたのこと好きだったの」
「つまり相思相愛だったの」
「そう、それでね」
 さらに言うのだった。
「昨日占ってもらってからね」
「真壁君のところに行って」
「告白したのね」
「そうしたら真壁君も受けてくれて」
「今朝なのね」
「そう、本当にね」
 それでというのだ。
「付き合える様になったの」
「それはよかったわね」
「まさに占い師さん様々ね」
「その人のお陰で」
「何かね」
 華子は満面の笑顔のままさらに言った。
「その占い師さん魔法使いみたいだったわ」
「そうだったのね」
「じゃあ魔法でわかったのね」
「そうだったのね」
「真壁君の気持ちが」
「そういうことね」
「まさかそんな人にお会い出来ると思っていなかったけれど」
 それでもというのだ。
「いや、本当によかったわ」
「華ちゃんに幸せをもたらしてくれた魔法ね」
「まさにそれね」
「そうだったのね」
「ええ、それにしても速水さんっていったけれど」
 華子はその彼のことも思い出して言った。
「随分恰好いい人だったわ」
「そうだったの、その人って」
「その占い師さんそんなに恰好いい人だったの」
「そうだったのね」
「ええ、ああした人ならね」
 是非にと言うのだった。
「きっともてると思うわ」
「というかそんな恰好いい人にはどうも思わなかったの」
「そうだったのね」
「真壁君が好きだから」
「それでなのね」
「私は真壁君一筋よ」
 真剣そのものの顔での言葉だった。
「このことは変わらないわ」
「それもう魔法にかかってるわね」
「恋の神様がかけた魔法にね」
「もうかかってるわね」
「そうなるの、けれど本当にね」
 顔を真っ赤にして気恥ずかしそうに言った。
「私今最高の気持ちよ」
「はいはい、じゃあお幸せにね」
「真壁君と宜しくね」
「楽しくやっていってね
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