第四章 RE:BIRTH
四面楚歌
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!とVサインし、ぴょんぴょん跳ねながらティアナのもとに走って行っていた。
落ち込む士郎を尻目に、その様子を黙って見ていたアーチャーが立ち上がり、唯子に向かって声をかけた。
「次はオレがやろう」
「アーチャー?」
「私なら、少しは通ずる部分があると思うがね」
アーチャーが進んでこういうことをするのは珍しい。
頼めばしてくれないこともないのだが。
「いくぞ?準備はいいか」
「あ、はい。宜しくお願いします!!」
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周囲に兵士が転がり、クリスタルの残骸が砕けて光を反射している。
大地に剣が突き刺さり、銃によるクレーターがいくつもできている。
そこにまた、新たに剣が突き刺さる。
しかし飛んできたものではなく、使用者が杖のように支えにしたものだ。
「ハァ、ハァ・・・・・・」
蒔風が肩で息をして、周囲を見渡す。
誰一人いない。
追っては破ったか?
もう来ないか?
そう考えながらも、彼は走ることしかできなかった。
ちょうどいい岩場を見つけて、そこに腰を下ろす。
(兵士や残骸でオレの居場所はすぐにバレる。くそ・・・・ここがどこだかわかればな・・・・・)
どことも知らないこの世界から、なるほど、確かに飛び出すことは出来る。
だがそれでは次元の狭間を漂っているうちにつかまってしまうのがオチ。
意味のない事に力は使えないのだ。
(せめてここがどこだかわかってから逃げるべきだったかなあ・・・・・行き当たりばったりなのは悪いところだ)
そんな自己評価をしている場合ではないのだが、そうでもしないとやってられないのだろう。
自分に苦笑する蒔風。
ガォン!!
「!! 来たか」
蒔風がそうしていると、また新しいジープ三台ほどが走ってきた。
うち一台の荷台に搭載されているガトリングが唸りを上げて回転し、先端から火花と共に鉛玉を弾きだしてきた。
さらに一台はボンボンボン!と気の抜ける音でロケット砲を打ち出し、さっきまでいた場所を爆撃してくる。
蒔風が岩場から飛び出し、荒野を駆ける。
いくつか迫る銃弾、爆撃は蛇行して回避し、さらに剣で弾き飛ばしていく。
最後の一台の荷台には静電気発生装置みたいなのが乗っていて、そこから翼人の抑圧波が出ていた。
しかしそれを破壊しようにも他のジープが守っているし、そもそも今の体力でそこまで力が出るかど
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