第四章 RE:BIRTH
砂漠の死闘
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・・封じ!?いや、これは・・・・!!!!」
ヴゥン、ドォァッ!!
驚愕する蒔風だが、そんなことを気にしている間にヴァルクヴェインがさらなる刃を生みだして、蒔風を一気に押し飛ばす。
「世界干渉による翼人の抑圧!?こいつ「渡航者」か!?」
渡航者
世界を渡る者
科学技術などに全く頼らず、自らの力を以って世界の壁を越える者のこと。
翼人でなくとも、
そういった力を持ったものはまれに存在する。
おそらくこの青年もそういった人間なのだろう。
岩の壁を突き破り、砂の大地に蒔風が飛び出して驚愕するのもつかの間、青年がさらに剣を奮って刃を飛ばしてくる。
十五天帝を使って弾く蒔風だが、先の戦闘と今の抑圧で力が落ち、剣が次々と弾き飛ばされて手から離れていく。
そして、ついに
「うわァァァアアアアアアアアアアアアアあああ!!!!!」
蒔風が刃に埋まる。
砂漠に突き刺さっていく刃は止まることなく襲いかかり、文字どおりの剣山となって蒔風を埋めてしまった。
数秒の静寂。
そののち、剣山から腕が出てきた。
蒔風のだ。
刃が擦れ、金属と金属がぶつかる音を鳴らしながら、蒔風がその山から出てきた。
全身に切り傷があり、出血も止められない。
さらに砂漠の日射と、金属に囲まれているせいでの照り返しやこもった熱で意識が遠のいていく。
「あ・・・く・・・・ぉお・・・・・」
その蒔風に、青年が剣を構えて突出してきた。
「ッッァあ!!十五天帝ェェえええエエエァあアア!!!!」
ガシャァ!!とその刃を押しのけ、さらに傷を増やし、切り込みを深くしながら、蒔風も飛び出していった。
まるで墨をふんだんにつけた筆で描くかのように、蒔風が走った跡には血が残って行っており、そしてすぐに真っ黒な跡となって砂漠にアクセントをつけている。
集え!十五天帝!!
言葉にならない叫びを蒔風があげ、その手にすべてが集結して異形の大剣となる。
開け!!翼!!
もうこれ以上開きようのない翼に発破をかけ、さらに開こうとする蒔風。
しかし、翼は力を発揮しきれていない。
そして
ガキィッッ!!
剣がぶつかり合う。
その一撃で、蒔風の手から十五天帝がはじけ飛んで遠くへと消える。
ズッッ
神剣が蒔風の右肩に切れ込みを入れ
バァッ!
そのまま左腰にまで振り抜かれた。
ザラァッッ!!
そしてその後を追うようにしていくつもの刃が全く同じ部分を切りつけていった。
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