第四章 RE:BIRTH
砂漠の死闘
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外に押し飛ばしていった。
飛んできた刃は、エネルギーではなくキチンとした物質だ。
形は、鍔も柄もない。
上下のどちらもが切っ先となっている。
まるで針。
緊張感のない言い方をすると、両端を削った鉛筆のよう。
発生源は、神剣ヴァルクヴェイン。
その一振りがいくつもの刃を生み、ザァッ!!と蒔風に放たれていったのだ。
「ツッ・・・・世界四剣はどれもが「多剣」ってのは聴いていたが、こういうことか」
そういって、蒔風が右腿と左肩に突き刺さった刃を掴み抜く。
どろりと血が出てくるが、身体強化の力を回して止血する。
痛みや怪我はなくならないが、とりあえず失血はしない。
蒔風は十五天帝を分解し、「風林」「火山」だけを握って青年へと突っ込む。
青年が剣を振るい、そこから刃が掃射のように飛び出してきた。
一振るい30本と言ったところか。
それを二回、三回と続け、蒔風を落そうとする青年。
「風林火山」は演舞のように動き、手数で相手を責める十五天帝の剣だ。
バトンのように手の中で回し、旋回、上昇下降を繰り返して青年への攻撃範囲に入る。
そして思い切り振り上げ、まっすぐに二刀を一気に振り下ろした。
青年は剣を横にしてそれを受けるが、蒔風がそのまま前転するように回転し、反対側の刃を叩きつける。
その衝撃で青年の膝がぐらりと崩れ、さらに回転して蒔風が最初の二刀をもう一度叩きつけた。
蒔風にとってはそれが本命だったようで、遺跡上部にいた二人は、そのまま最下層にまで床を砕いて突っ込んで行った。
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土煙がはれる。
そこにいたのは、青年と蒔風の二人。
ギリギリという音がして、両者の剣がせめぎ合っているが、何もその音はそこからだけのものではない。
「こ・・・・のッ・・・・!!」
「・・・・・・」
蒔風の言葉が歯の隙間から洩れ、その剣を青年が受け止める。
「強いじゃないかい・・・だけどな、俺だってまだまだ!!!」
ドォッ!!
蒔風の背中から風が吹き出し、開かれた翼がさらに大きく開いて力を発散させていく。
翼人の最大ブースト。
その押し込む力と背中からの排出の勢いで、一気に青年を攻めようとする蒔風。
しかし
「(ガクンッ)え?・・・な!?」
突如、その翼の開き具合が小さくなった。
みると、青年が何らかの力を発揮しているかのように、その手がうっすらと光っていた。
「翼人・
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