第四章 RE:BIRTH
外道技術
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どっこいそいつは死ななかったのよ。うちの組織は約束は守るもんでな。お望み通り「日常」ってやつを返してやったよ」
そして、腕を広げて笑った。
「あっはっは!!とうに死体の人間に話しかけて、元気に応えるそいつを見んのは楽しかったぜ!!ま、どうせ気づいてもその首輪でコントロールできるしな!!」
それをきいて、蒔風が無言で少女の首輪を掴み、破壊した。
「ん?あ〜あとっちまいやがってんの。そいつにとって現実を知る方がずっとずっと残酷なんだぜ?それをわかってやれよぉ〜」
「だまれ」
「それによ!!コンソールをちょちょいといじればその女もこの街も、一発で粉々に吹っ飛んで」
ボト・・・・
「・・・・へ?」
「黙れと言っている」
男の間抜けな声と、蒔風の言葉が静かに聞こえた。
見ると、蒔風が少女を腕に抱えながら、男の左腕を刀で見事に切り落としていた。
血がプシューと噴き出して、その数秒後になって男の脳がやっとそれを認識した。
「ぎゃぁぁアアアアアアアアアアアアアア!!!」
「ベラベラベラベラと・・・・実に不快なことを言ってくれる口だ」
「ぐぅぅぅうううあ!!!」
ズンッッ!!
男の言葉に反応してか、蒔風の背後に巨人が立つ。
拳を振り上げ、即座に蒔風をつぶそうとするが、振り向きもしないで蒔風は叫んだ。
「こんなにタダで貰えませんよ!!お金払いますって!!!!」
そしてその叫びに、巨人はビタッ!と、揺れて止まった。
「あらいいのよ」「そんなん気にすんなって」「じゃあもらおうかな、あはは!」「お客さんなんだからもらってもらって!」「そっちがそう言うならしょうがないね」「いらんいらん!!」「持ってちゃいなよ」「おにーさんあげるー!」「いらねぇって。もってっとけ!」
直後、巨人を構成する人々が一斉にしゃべりだした。
どうしたことかと目を見張る男だが、蒔風は当然だと言って鼻で笑う。
「これだけの人数を一つにまとめて動かしているんだから、各人の意志が統一されてなきゃまともに動けんだろう?バカかお前」
そういって電王に少女を預け、バサァ!と翼を広げて男にコツコツと歩み寄っていく蒔風。
コンソールが離れたせいか、翼人の力を押さえている磁場は消えていた。
ただし、まだ街を包むバリアは消えていない。
「さて・・・何だったかな?」
「ヒィッ!!」
男が小さな悲鳴を上げる。
肘から先のない左腕を必死に握りしめ、それでも喚かないのは目の前の恐怖が大きいからか。
バリアからのうっすらとした光の逆光で、男には真正面にいる男が真っ黒に見えた。
開か
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