第四章 RE:BIRTH
外道技術
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「お前らは・・・・この街を・・・」
「おぉっと、俺は見てただけだからな?指揮とったのは別の奴、実行犯はそいつの持つ実験体さぁ」
こいつらはこの街を壊滅させ、住人を皆殺しにして、使えそうな死体に処置を施して偽りの街を作り出したのだ。
使えないほどに破損した死体は地中に埋めた。
損壊した町は処置を施した死体を総動員で修復させた。
その後、訪問者が来た時の対策マニュアルを作り上げ、やってきたものを捕えるシステムを作り上げたのだ。
そこで初めてやってきたのが、蒔風たちだった。
よく考えると、この街を囲うポールの話も、最初からおかしかったのだ。
少女は言った。
昔、この街を怪鳥から護るためにネットを張っていたものだと。
しかし、ポールは街の外壁をしっかりと囲っていた。
この街がここまで大きくなったのは十数年前だ。そんな昔には、まだこの街はこんなにも大きくない。
この街は、来たその時から偽りであり、すでに死んだ街だったのだ。
「じゃああの人たちは」
「だから、もう死んでる。昼に見せたのは、生前の記憶をもとにしたもの。今は、忠実に動く兵士で、混ぜればあのとおりよ」
そういって巨人を指さす男。
直後、真面目な顔をして蒔風にこう言ってきた。
「で?買ってみるかい?」
「なんだと?」
「死んだとしても、その者の力をそのままに再生!しかも反抗しないし、いざとなればスイッチを切れば元の死体。そんな兵士、いかがでしょうか?」
男は、なんとここにきてセールストークを始めてきた。
これだけの兵器、買うのは手だぞ、と。
「お前の組織は・・・・」
「兵器開発を主軸としたもんでね。死の商人、っていったらわかるかい?」
そういって、値段やらなんやらをべらべらと話し出す男。
これだけしゃべっても組織のことは大して言ってないのだから、大したものだが・・・・
と、そこで蒔風が腕に抱えた少女にハッと気づき、首元にそっ、と手を当てる。
そして、感じた。
静かな脈
上下する胸
生きている
「ああ?あーそうそう、そいつね。そいつだけは生きてるよ」
その男の言葉に、蒔風の顔が少し緩んだ。
よかった、と
しかし、直後その表情は、男の言葉で変化していった。
「「あの実験体」の知り合いらしくてよ、うちの施設まで乗り込んできたんだわ。こっちも「最終実験」の前日で面倒だったからな。「これに耐えられたら解放してやるよ」って言って地獄のような鍛錬をさせたのよ。耐えられたらいつもの日常を返して、とか言ってたな。どうせ死ぬかと思ってた実験だが、ところが
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