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世界をめぐる、銀白の翼
第四章 RE:BIRTH
脱出!合流!!爆発!!!
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の直後、走り抜けた後方の家という家から人が飛び出してきて、手に握った銃を構えて一斉に放ってきた。
銃の形は両手で構え、脇で挟むように固定するほどの大きさのものだ。


地方のお土産屋さんで売られている簡単な玩具にも見えなくない、チャチな外見はしていたものの、この状況で玩具だと思うバカはいないだろう。


《Protection!》

ギャゴォォォオオオオッッ!!


とっさの判断でケリュケイオンがドーム状のバリアを張り、その攻撃を弾く。
そのレーザーがバリアに当たって削るように後方へと飛んでいく音からして、その威力を推し量るキャロ。


飛び出してきたのは弾丸ではなく、単発のレーザーだ。
その大半はドームの形によって後方へと逸らされていくが、二、三発はどうしても直撃する。


そして、その銃の威力は・・・・・・


「そんな・・・・たったこれだけで!!」


ただ二、三発当たっただけで、すでにキャロのバリアに穴を開け、破壊した。


「むぅ・・・・おいそこの小竜」

「きゅ!?」

「女児を連れ、飛ぶがよい」

「・・・・・きゅくっ!!!」



銃の威力に少し考えたジークが、フリードに話しかけて指示を出す。
それに一瞬だけ考え込むフリードだが、今は主が危険にさらされている場。そんな暇はなく、即決した。


「行け!!召喚士!!」

「え?きゃぁ!!!」

「きゅむ!!」


そして、ジークがキャロを放り上げた。
そのキャロを巨大化したフリードが咥えながら上昇していく。


「我が友の下へと行くがよい!!私は後を追う!!」


そうジークが叫ぶのを聞き、フリードがその両眼で街の反対側を見る。
そこには肉眼では小さな点で、巨竜となったフリードの目でははっきりと、屋根の上を走る蒔風の姿が見えた。


ドゥッ!!という風の音をまき散らし、フリードが一気にその方向へと飛んで行った。



ジークはそれを、無数のレーザーを自身から放つ無数の羽根で逸らしながら見た。

そっちか、とでもいいそうに顔を見上げて、走り出す。



威力の大きなものは、横からの衝撃に弱い。
狙撃手が横風を気にするのはそのためだ。

そして、レーザーもジークの羽根もエネルギー。
ならば逸らすことはそう難しくない。常に自分に当たるのは二、三発くらいだし。


武器の威力は呆れるほどのものだが、その使い手が素人同然なのだ。


そんなことを考え、ジークは上空のフリードを追って走る。
言っておくが、あくまでも優雅に、である。


こんな時でも、彼は自分のスタイルを崩さない。




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