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グランバニアは概ね平和……(リュカ伝その3.5えくすとらバージョン)
第89話:職業選択の自由アハハ〜ン?
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「うん、そうなんだ。勿論、無料(ただ)とは言わない。コレを受け取って」
そう言って私の手に握らせたのは……パンツ!?

「つい先刻(さっき)までビアンカが穿いてたパンツ。今回こそは本物だよ」
「あ、いや……あの……へ、陛下……こ、困り……ます……あの……」
凄い凄いわ! 白地に可愛くスミレ草をあしらった柄のビアンカ様パンツ! で、でも……良いの!?

「要らないのなら持ち帰るけど?」
「いいえ、凄く欲しいですぅ!!!!」
即答してしまった……ド変態じゃん私!

「じゃぁもう洗濯物には手を出さないでね。ムラムラしたらソレ使ってね」
「はい。了解しましたぁ!」
私の意識がビアンカ様のパンツに移ったことを見た陛下は、爽やかに今回の事に釘を刺して去って行く。

そっとパンツに頬摺りをしてハッと我に返る。
また誰かに見られたら大変だわ。
今後は誰にも見られることのない自室で行為に耽ることにしよう。

ビアンカ様のパンツを綺麗に畳んで懐に仕舞い込み、マリー様を説得する件に思いを馳せる。
パンツを受け取ってしまった以上、手抜きは許されない。
……………困ったわねぇ。

ジュディーSIDE END



(グランバニア城・中庭)
アローSIDE

「聞きましたわよマリー様。義務教育を卒業したら城のメイドになるつもりなんですってね」
「あら耳が早いわねジュディーさん。そうなのよ……お姫様じゃ無くなっちゃったから働かないとダメみたいなの。だから宜しくね先輩?」

「『宜しくね』じゃないですよ……マリー様には絶対無理ですよ! 自分の部屋すら真面に片付けられない女が、国家の象徴的建物の掃除するなんて有り得ませんよ」
やはり同じ事を思うか……

マリーの妥協案(将来の進路)を聞いた時、誰もが同じ事を思っただろう。
あの暗黒空間を形成する女に、他人の生活空間を掃除させるなんて不可能だと。
だが職探しも、他の職に就く為の努力も嫌な(マリー)には、何も考えず就職できるメイドという職業にご執心の様子だ。

「何よぉ……自分の部屋と他人の部屋は別物よぉ! 私だって仕事と割り切れば掃除くらい出来るわよぉ」
自分の部屋と他人の部屋が別次元なワケねーだろうに!

「マリー様……私もメイドをやってますが、一日中仕事でお城を綺麗にして、家に帰ってまでも掃除を怠らないなんってキツイです。自分の部屋は後回しにしよう……って思いながら多少の散らかりを見て見ぬ振りします。ですがマリー様のは問題外です! どんなに毎日仕事で掃除してても、あの部屋になるまで放置することはないし、放置できません!」

「だから言ったでしょマリー! 貴女にメイドは無理なのよ……お父さんだって言ってたのに、泣いて自らの意見をゴリ押ししたっ
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