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夢値とあれと遊戯王 太陽は絶交日和
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物族モンスターを1体蘇生することで植物族モンスターを4回以上破壊することが出来るなら、フラワーカウンターを無限に増やすことが出来ます。《シード・オブ・フレイム》を蘇生することで《シード・オブ・フレイム》、シードトークン、《ダンディライオン》、綿毛トークン2体の計5体の植物族を破壊出来るのでこのループをする毎にフラワーカウンターが2つ増えていきます。よって無限にフラワートークンを得ます」
 夢値はループを再開した。夢値のモンスターが《世界樹》の力で死に、生まれ、また死に、また生まれる。
「……前々から思ってたけど、」
 ループを眺めているだけなのも退屈だったので、樢は話題を作った。
「はい、なんでしょう?」
 夢値はループを続けながらも注意をこちらに向けたようだ。
「あんた無茶苦茶運いいわね。それともイカサマでもしてるの?」
「イカサマじゃないですよ、ただの強運です」
「いやあんた強運って言ってもねぇ」
「尋常じゃない程度の強運なんですよ」
「!?」
 ダードがハッと目を見開いた。
「夢値、お前もしかして……」
「どうしたのダード?」
 ダードの変化に樢はキョトンとするしか無かった。
「……ぼくにとってぼくは老伍路 夢値なんですけど、皆さんにとっては夢値ではないかもしれません」
 夢値のループを続けながらの呟きに、樢はサンサーヴに憑かれていた時のことを思い出した。
 皆がサンサーヴによって動いている樢をサンサーヴと呼んでいる中、夢値だけは樢さんと呼んでいたのだ。
「ぼくを動かしているのは老伍路 夢値君ではなく、スターチップという電子回路です」
 フラワーカウンターが、ループによってまた2つ増えた。
「電子回路……?」
 樢は首を傾げた。人造人間なのだろうか、そうだとしたら相手プレイヤーに直接攻撃出来るのだろうか。現実味の無い人間による現実感の無い告白を聞いて、樢の思考はふわふわしていた。
「樢がサンサーヴに操られて決闘していたのと同じように、夢値はスターチップによって操られているということか?」
「そういった感じですね」
 ダードの問いに夢値はゆっくりと頷いた。だが目線は未だフィールドにある。
「スターチップを脳に埋め込むことで、人智を超えたとしか思えないような力や知恵を手に入れることが出来ます。この手を動かす命令を出しているのも、スターチップです」
 夢値は樢のフィールドのシードトークンを破壊した。
「成る程」
 その話に加わったのは九衆宝(くしゅぼう) 毛糸(けいと)だった。
「あなた達の集団」
「『アミゼ』ですね」
「あなた達の集団はサンサーヴの力を求めていないと言っていたけれど、それに匹敵する力を既に持っていたからというわけね」
「そうですね。量産と言うまではいかないですけれど、スターチッ
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