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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第572話】
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 昼休みなのに走らされる俺、向かった先は学園と寮の合間にある公園。


「ヒルトー、こっちこっち!」


 両手を大きく広げ、俺を呼んでいたのは美春だった。

 ぴょんぴょんその場でジャンプする度に、美春の乳房が上下に弾む。

 コアだった頃はこんな事しなかったんだが。


「悪い、待たせたか?」

「ううん! 待ってないよ? それよりもそれよりも――へへッ、じゃーんッ!!」


 両手を広げ、芝生に敷いたシートの上にはバスケットが。

 中はサンドイッチだ、形は不揃いで中身ははみ出たりしてるが――。


「美春が作ったのか?」

「そうだよ? 初めて作るから自信なかったけど、サンドイッチならそんなに難しくないって聞いて作ったんだ!」


 手を引かれ、座るように促す美春。

 とりあえず座ると美春は隣に座った。


「ヒルト、食べてみて? 味なら大丈夫! 私、試食したし! 食べたらシールドエネルギー回復したもんっ」


 ぐっと両胸を強調する美春、体操着に書かれた【みはる】という文字がくしゃっと乱れた。


「シールド・エネルギー回復したって……まあいいか」


 とりあえず不揃いなタマゴサンドを手掴みで口元に運び咀嚼。

 隣ではまじまじと見つめてくる美春、見られると変に意識してしまう。

「ど、どうかな?」

「ん……美味しいぞ?」


 不恰好ではある、だが食べてしまえば見た目は関係なかった。

 とはいえ本来食事は目で楽しみ、香りで楽しみ、最後に味で楽しむとか聞いたことがあるがこの辺りはもう一流レストランとかの域だろう。


「良かった♪ ヒルトの口に合わなかったらどうしようかなって思ったよ」


 安心したのか、美春は身体を預けるように凭れかかってきた。

 どうも俺の妹達は俺に凭れかかるのが好きなようだ。

 美春の体温を感じつつ、不恰好なサンドイッチを食べきる。

 モゴモゴと口を動かしてると―――。


「あっ、ヒルトストップ!」

「んぐっ?」


 突然のストップ宣言、何事かと思っていると不意に美春の顔が近付く。

 舌を出し、ペロッと唇の端を舐めた――いきなりの行為に、全身の熱が上がる。


「……タマゴサンド、ついてたよ?」

「そ、そうか……」


 無邪気な笑顔を見せた美春、だが――。


「い、今さらだけど……大胆な事、しちゃった……♪」


 かぁーっと赤く蒸気する美春――頬に手を当てるその姿が可愛く、思わず頭を撫でた。


「えへへ……何か良いな、これ」


 目を細め、俺の手のひらの感触を感じる美春。

 まだ人になってから二ヶ月
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