外伝〜メンフィル・エレボニア戦争の和解調印式〜 第5話
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「―――”皇族”とは国の有事の際には先頭に立って、兵達や民達を導く事が”義務”だ。ましてや内戦は国内の戦争なのだから、皇族が内戦を終結させる”義務”が発生する。まさかダヴィル大使はアルフィン皇女に”皇族の義務”を果たさせないつもりか?」
「たたでさえ内戦でエレボニアの民達のエレボニア皇家に対する信用は落ちている事に加えて今回の我が国とエレボニアの戦争で、エレボニア皇家の権威が地の底まで落ちていると言っても過言ではありません。そこに帝位継承権を持つアルフィン皇女殿下が内戦で”エレボニア皇族の義務”も果たさなかったと、エレボニアの民達に加えて世間にも知られれば、エレボニア皇家の権威の回復はもはや不可能なレベルまで落ちる可能性が高いと思われますわよ。」
「そ、それは……………」
シルヴァンとセシリアの説明や忠告に反論できないダヴィル大使は顔色を悪くして答えを濁し
「”皇族の義務”をわかりやすい例にあげれば、そちらのクローディア姫が一番わかりやすい例だな。」
「え…………それはどういう事でしょうか、シルヴァン陛下。」
シルヴァンに突然名指しされたクローディア姫は呆けた後戸惑いの表情で問いかけた。
「フッ、何をとぼけた事を。クローディア姫は若干16歳でありながら、2年前に国内に起こったアラン・リシャール大佐率いる”情報部”によるクーデターを未然に防ぎ、その半年後に起こった”異変”発生時には”異変”の解決の為に自らアルセイユに乗り込んで”異変”の原因である浮遊都市を攻略、そして”異変”の元凶である結社”身喰らう蛇”の使い手達と死闘を繰り広げるという”リベール王族の義務”を果たしたではないか。」
「…………………」
「それは…………ですが、”異変”もクーデターも私一人の力では決して解決する事はできませんでした。エステルさんやユリアさんを始めとした多くの人達が協力してくれた事によって、クーデターも異変を乗り越える事ができたのですから、エレボニア帝国の内戦とは状況があまりにも違いすぎます。」
シルヴァンの話にアリシア女王が重々しい様子を纏って黙り込んでいる中複雑そうな表情で答えを濁していたクローディア姫はすぐに立ち直って、シルヴァンに指摘した。
「そうだ。クローディア姫の指摘通り例え皇族とはいえ、皇族も一人の”人”。人一人の力はたかが知れてる。だから、エレボニアの内戦を確実に終結させる事ができる”協力者”をメンフィルが用意してやると言っているのだ。」
「それと内戦に介入予定となっている我が国の少数精鋭部隊はその気になれば、貴族連合軍の全軍とぶつかり合っても互角に渡り合う所か圧倒できる戦力ですから、アルフィン皇女の身の心配は無用ですよ。」
「なあっ!?」
「僅かな人数で”軍”を圧倒
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