外伝〜メンフィル・エレボニア戦争の和解調印式〜 第3話
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誠意リィンさん達―――”シュバルツァー家”を支える所存です。ですから、第二条の件でわたくしは反論や条件緩和等の嘆願をするつもりはございませんわ。」
「皇女殿下…………」
「………………」
そしてアルフィン皇女に感謝の言葉を述べられたダヴィル大使は辛そうな表情をし、アリシア女王は重々しい様子を纏って黙り込んでいた。
「ハア……ダヴィル大使はアルフィン皇女の妻の序列が低い事によってアルフィン皇女はシュバルツァー家では肩身の狭い立場になる可能性を心配しているようだが、そもそもユミル襲撃前と襲撃後のシュバルツァー家の行動を考えれば、ダヴィル大使の心配は無用である事が何故理解できない?」
「え……そ、それはどういう事でしょうか?」
呆れた表情で溜息を吐いたシルヴァンの指摘を聞いたダヴィル大使は戸惑いの表情でシルヴァンに訊ねた。
「ユミル襲撃が起こる前はシュバルツァー家の現当主であるテオ・シュバルツァー男爵は他国の貴族であり、かつユミルが内戦に巻き込まれる可能性があると理解していながらユミルに避難してきたアルフィン皇女を匿った。更にはアルフィン皇女を匿った事でユミルが猟兵達に襲撃され、自身も重傷を負いながらもその原因の一端を担っているアルフィン皇女を恨んだり憎んだりする所か、貴族連合軍に拉致されたアルフィン皇女の身を心配し、更に我が国とエレボニア帝国が戦争状態に陥った事に対してアルフィン皇女を含めた”アルノール皇家”の者達に罪悪感を抱いていた。そしてリィンはその両親の為に今回の和解調印式へと導く為に今回の戦争で妹のエリゼや仲間達と共に大活躍をした。それらの事を考えれば、シュバルツァー家がリィンに嫁いで来たアルフィン皇女に肩身の狭い立場で過ごさせる訳がないだろうが。」
「た、確かに言われてみればシュバルツァー家の今までの行動を考えれば、皇女殿下の嫁ぎ先がシュバルツァー家である事はエレボニア帝国としても安心できる話ですな………」
シルヴァンの説明を聞いたダヴィル大使は安堵の表情で呟き
「――ダヴィル大使も口にしたように、シュバルツァー家が第二条に記されているメンフィルが指定するアルフィン皇女の嫁ぎ先として、今回の戦争の和解を仲介した”中立の立場”としても安心できるだろう?しかもリィンの年齢は17歳だから、15歳であるアルフィン皇女の年齢との年齢差は僅か2年と年齢も釣り合いが取れている。」
「それは…………」
「………確かにシルヴァン陛下の仰る通りですね。」
「そうですな。それにシュバルツァー家は将来”公爵家”に昇格し、広大なクロイツェン州の統括領主に任命されるとの事ですから、皇女殿下が嫁ぐのに年齢、家柄共に文句の付け所がありませんな。」
「……まさかアルフィン皇女殿下の嫁ぎ先をシュ
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