外伝〜メンフィル・エレボニア戦争の和解調印式〜 第3話
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」
アリシア女王に問いかけられたクローディア姫やユリア准佐はそれぞれ答え、二人に続くようにカラント大司教は静かな表情で答えた。
「竜と言えば伝説の存在にして、神聖な生物とされている。セレーネ嬢はそのような人間と比べれば遥かに格上の存在の種族の姫君であるにも関わらず序列が二位である事に納得している。そんなセレーネ嬢を差し置いてでも、アルフィン皇女の序列を一位にすべきとダヴィル大使は主張するつもりか?」
「うっ…………で、では残り4人の異種族の方達の血筋はどうなのですか?」
シルヴァンに問いかけられたダヴィル大使は唸り声を上げた後すぐに立ち直って質問を続けた。
「序列三位メサイア・シリオス。彼女は我等の世界に存在する大国――――メルキア帝国に存在したかつてのメルキア皇帝ヴァイスハイト・フィズ・メルキアーナと”アンナローツェの聖女”と称えられた旧アンナローツェ王国の女王マルギレッタ・シリオスの娘だ。」
(ハアッ!?”ヴァイスハイト・フィズ・メルキアーナ”って……ヴァイスさんの事じゃない!)
「ふえっ!?」
「なっ!?」
「ええっ!?ヴァ、ヴァイスさんのご息女がリィンさんと契約している異種族の一人なのですか……!?」
シルヴァンの説明を聞いたシェラザードやアネラス、ユリア准佐はそれぞれ驚き、二人同様驚いているクローディア姫は信じられない表情でシルヴァンを見つめた。
「クローディアはシルヴァン陛下の説明にあった”メルキア帝国”という皇帝陛下の事をご存知なのですか?」
「は、はい。ヴァイスさんとも”影の国”で出会い、事件解決の為に共に協力をしました。ヴァイスさんは遥か昔メルキア帝国の皇族でしたが、”庶子”の為”帝位継承権”は存在せず当時はメルキア帝国の軍人――――”千騎長”という位に就いていた方だったのですが………”影の国”事件解決の際、帰還する時代の順番の関係でヴァイスさんと副官のリセルさんが私達よりも先に元の世界へと帰還した際にヴァイスさん達のその後の経歴が判明しまして。”影の国”の本来の管理者である始祖様――――セレスト・D・アウスレーゼ様の話によるとヴァイスさんは元の世界に帰還後戦争で活躍して”元帥”に昇格、そしてメルキア帝国で起こった内乱を鎮め、更には内乱によってできたメルキア帝国の隙を狙った周辺諸国との戦争にも勝利し、勝利した国の領土を吸収して結果的にメルキア帝国の領土を広げ、最終的にはメルキア帝国の皇帝に即位したとの事です。」
「なあっ!?」
「まるで”獅子戦役”を治めたドライケルス大帝――――いえ、それ以上の偉業を成し遂げたとてつもない皇帝陛下ですわね………」
(そう言えばエステルさん達の話によると転生が存在し、エステルさんもその”転生者”の一人との事でし
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