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その日はいつかやって来る
03
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魔女のミカミどのも御一緒に」

「ああ、カオスのおっさん、マリア姫…」

「先生っ! 早く会いたいでござる、それに(ポッ)また可愛がって下され」

「ああ、すぐに会えるさ、また一杯散歩しような」

「はいでござるっ!」

「あなた、私達の子孫ってどうなったんでしょうね? あ、時間が経ちすぎて、もう他人と一緒ですよね…」

「血は薄くなったけど、みんな幸せに暮らしてるよ。 お金とか、ボディーガードしか送れないけど、甘やかしすぎないようにしてるから、心配しないで」

「はい、待ってます。 わたし、今は幽霊じゃないんですよ、生贄にもなってませんから」

「ああ、知ってるよ」


「………」

 最後に出て来た女は何も言わず、じっと奴を睨んでいた。

「どうした? 何も言ってくれないのか?」

「じゃあ言ってやるわっ! この浮気物っ! 宿六っ! ろくでなしーーーーーっ!!」

「ぐはああっ!!」

 ウィンドウから手が伸びて奴を殴り倒した。 召還術は構わないとしても、物理法則は無視しないでくれ。

「よくも私の知り合い全員と浮気してくれたわねっ! それも、おキヌちゃんには、2人も子供産ませてっ!」

 ドカッ! ガスッ! バキッ!

「令子さん、ちょっとやり過ぎやないの? それにおキヌさんは、あんたが勝手に死んだ後の後妻や、どうこう言う権利は無いで」

「あれは任務でタイムポーテーションしただけですっ! 人類のためにやったのにっ!」

「せやかて金に目が眩んで、離婚届に判突いて、念書まで書いたんはあんたや」

「うええ〜〜〜んっ! ママ〜〜〜〜ッ!」

 ウィンドウのまま、母親に抱き付いて泣いているミカミ、器用な奴だ。

「なあ… このままお別れなのか?」

「ふんっ、あんたが今ぐらい金持ちなら、また結婚してやってもいいわよ」

「ああ、そうしよう…」

「バカッ、グスッ」


 全員に見送られて玄関まで来ると、背景の全体写真と同じ顔が同じ配置で並んでいた。 そろそろ、こいつらの存在も希薄になって来たようだ、転生先か何処かへ帰るのだろう。

『それではマスターの退出後、内部のエアーをパージして、最小限のエネルギーで待機します。 スペースデブリに破壊される可能性は極小、万一の場合「断末魔砲」で排除します』

「ああ、まかせたぞ、逆天号」

『行ってらっしゃいませ』

 断末魔砲…? 逆天号…? やっぱり連れて行った方が良かったかも知れない……

「じゃあ、行って来るよ」

「「「「「「「「「「「「「行ってらっしゃい!」」」」」」」」」」」」」

 奴の背後で次々に機能停止して行くアンドロイド達… こうして私達は魔界へと旅立った。 この
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