第十一話
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、木曾は半ば強引に俺に日本酒を渡した。
「んじゃ、俺も自分の部屋に戻るわ。そいじゃ、また明日な。」
そう言うと、木曾は遊技場から出て行った。
「…………まぁ、たまにちびちび飲むかな。」
俺は酒ビンを持ったまま、遊技場を出た。早いとこ自分の部屋に戻って荷物の整理でもするかね。
「しっかし、本当にここは深海棲艦と交戦中なのかね……。緊張感の欠片もねぇな。」
今日一日ここの連中の動向を見ていたが…………どーも連帯感がないと言うか……寄せ集めな感じが拭いきれない。
まー年頃の女の子達が集まってる訳だし、ある程度は仕方ない……のか?
「考えても無断だよな……。」
俺はそこで考える個とを止めて、自分の部屋に急いだ。
―自室―
俺はなんとか自分の部屋にたどり着けた。……うん、道に迷った。遊技場を出てからここまで二十分は掛かった。
「今度誰かに地図でも描いて貰おうかねぇ。」
俺はそう呟いて部屋に入った。すると、部屋の真ん中にあるドラム缶の前に段ボール箱が三つ、デカイの、中くらいの、少しちっせぇのとあった。
……なんで一つに纏めなかったのか。
俺はそこに疑問を感じたが、一番大きいのを開ける事にした。
中には、俺が家で着ていた私服だったりといった、日用品が入っていた。……いや、ということは残りの二箱はなんだよ。もう既に欲しいもの揃ったんだけど?
俺は疑問に思いながら、中くらいの箱を開けた。
「……バスケットボールとバッシュ?」
そこには、俺がずっと使ってきた傷だらけのバスケットボールとボロボロになったバッシュ(バスケのシューズ、略してバッシュ)が入ってあった。
「……ここでもバスケしろってか?全く……こりゃ親父の仕業だな。」
この粋な計らいは絶対親父だな、と思いながら、バスケットボールはベッドの上に、バッシュは机の上に飾っておいた。
「んじゃ、後はこの箱……って待てやおい。」
俺は最後に残った箱に貼ってある紙に書かれてる住所を見て、危機感を覚えた。
それは俺の友人その二である長谷川 拓海の家の住所だった。
「……なんであいつから荷物が届いてんだよ。」
でもまぁ、悠斗からじゃなくて良かった。アイツなら絶対なんかおかしなモン入れるからな。
俺は少し気を緩めて箱を開けた。
そこには、人の生首とおぼしきものが入っていた。
「のわぁああああああああ!?」
俺は思わず後ろに後ずさって、そのまま後ろに置いてあったドラム缶に頭をぶつけた。この二日間で何回くらい頭をぶつけただろうか。
まぁそれはさておき、今はこの生首だ。……いやまぁ、当たりは
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