過去編、人ハ残酷ナリ
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で出ていっていた
最初のころは「これも最初の内だけ」と言い聞かせていたが、とあることがきっかけで耐えることができなくなっていく
そんなこんなで1年続けた
もちろん疲労は溜まり、今にも倒れそうなくらいだったが
「敵の本隊に攻撃をしかける」
と提督は言う
私達は言い返す気力もなくただただ従った
その日の出撃、無茶な本隊突撃で
陽炎が沈んだ
原因は疲れと艤装の不調
疲れが溜まっていたせいでメンテナンスが疎かになっていた
いい鎮守府に住み着く妖精もここにはいない
「陽炎ちゃぁぁぁぁぁぁあん!!」
吹雪が泣き崩れる
私達残り2人は感情を押さえ込み、できるだけ冷静な判断をしようとする
「あんたもここで沈む気!?はやく逃げるわよ!!」
「まずは提督に無線を...「無駄よ」」
「あいつは私たちを戦果の為の駒としか思っていない」
私たちは吹雪を連れて鎮守府に戻った
「なぜ1人足りない」そう聞かれた
陽炎は...沈みました
そう簡潔に手短に話した
すると提督は...
「ふぅん」とだけ...
私達残された3人は報告を済ませるとすぐに寮へと帰ろうとする
だがそんな時間も無かった
「どこへいくんだ?これから遠征だぞ」
「いい加減にして!!」
私は抑えていた鬱憤を晴らすかの如く声を荒らげる
「あ?なんだ?口答えか?」
提督は歩みを止めてこちらに向かってくる
「私達は限界なのよ!!すこしくらい休ませてよ!!」
「てめぇらなんぞにやる時間はねぇ!!」
提督は私の腹を思いっきり蹴り飛ばす
「っ!!かはっ...げほっげほっ...」
体格の差もあり、軽く蹴り飛ばされ、壁に叩きつけられる
私の髪を掴み顔を近づけて提督はこう言い放つ
道具は使い潰されるもんだ...と
そして私達は部屋から追い出される
「曙、無茶はしたらダメ」
霞に言い聞かされる
そしてまた1年...
次は吹雪が倒れた
疲労困憊で病院に運ばれた
「結局残ったのは私達2人ね...」
霞は疲れきった顔をしていても喋りかけてくれる
だけど、私はそれに簡単な返事しか返せなかった
若干意識が朦朧としている
「こんな体で遠征に出撃までやるのね」
私はそう霞に苦笑いしながら言った
「こんなのじゃいつまで経っても人なんてこないよね」
この2年で新人0だ
はっきり言って、異常
この鎮守府は人数が少ない上に無茶な出撃を繰り返している
私も霞も完全に摩耗していた
出撃の度にひたすら逃げて、逃げて
生き残るためにひたすら逃げた
いっそ死んでしまったほうが楽なのかと考えた
だが死というのは非常に怖いもので
死のうとする気持ちだけはでなかった
いつか現れてくれるだろう、光を信じて...
遠征で資材を集め、出撃に無駄な量を使う
時に
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