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ソードアート・オンライン【Record of Swordmaster】
002:魔剣の誕生
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ーになっていた。

……と、いうか、ネカマの方々が哀れでしょうがない。等と、少々間の抜けた事を考えていた。

『諸君等はこう思っているだろう。私の目的は何なのか、誘拐なのか、テロなのか………否、私の目的はこの状況を創り出し、この世界を鑑賞することだ。……そして、それは今果たされた。』

そう語る茅場の声には、それまでの無機質なものではなく、ある種の感情が込められていた。

それは………憧憬。幼い少年が抱くような憧れの響きがそこにはあった。

『……以上で、ソードアート・オンライン正式版のチュートリアルを終了する。諸君の健闘を祈る。』

赤ローブの姿が消える。一瞬の沈黙の後に起こったのは、感情の爆発だった。

ある者は怒号を、またある者は悲鳴を、整合性もなくただぶちまける。中にはまだこれがイベントであると信じている者もいる。騒いでも何ともならないと言うのに……否、恐らく現実を見たく無いのだろう。現実を認識し、上を見れば、百層に及ぶこの城に圧し潰されてしまうから。

「……ごめんね、レイ。」

「……ベル姉?」

「……私が、こんな所に連れてきたから……」

そう言って謝る姉は、今にも泣き出しそうで。まるで“あの時”の様だった。



ーーーーオマエハ マタ、クリカエス ノカ?ーーーー



ーーーーそんな訳無いだろ。もうあの時とは違う。ーーーー



ーーーーフタタビ ヤイバヲ ニギルノカ?ナンノタメニ?ーーーー



ーーーーもう二度とベル姉を泣かせない。あの日あの瞬間にそう決めた。ーーーー



ーーーーククククク、ミモノダナァ!オマエガ ドコマデ ヒトノカワヲ カブッテイラレルカ!!ーーーー



ーーーーもういい、黙れよ。ーーーー



ーーーー我ハ イツデモ ミテイルゾ ユメユメ ワスレルナ……………ーーーー



ーーーー失せろっつってんだろ、■■。ーーーー



「……どうしたの?」

「え?あ、何?」

危ない……アレに引き込まれてたな。ベル姉を心配させたくも無いし、ここは誤魔化しておこう。

「ううん、何でもないの。……これからどうしよう。」

「どうって………まあ二択だよね。『ここに残って外部からの救出なり攻略を待つ』か、『街の外に出て攻略に進む』か。」

「……うん、そうだね。」

何かの決意を固めた様にベル姉が顔を上げる。何を考えたのか大体想像できるが、言われるまでは黙っておこう。

「レイ、私は攻略に参加するわ。だからレイはこの街で……「却下。」……え?」

やはりな。『こう』なった以上、姉が俺をここに残そうとすることは分かっていた。ベル姉らしい考えだ。俺の事を考えてくれていると思えば嬉し
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