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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第八十八話 これが両雄の初対決になるでしょうか。(その2)
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もです。いいわね?」
「・・・・・・・。」
通信は一方的に切られた。ウィトゲンシュティン中将はほんの数秒だけ唇をぎゅっと引き結んでこぶしを握り締めていたが、すぐに指令を下した。
「全艦隊、ヴェルクレネード支隊を殿として、速やかに要塞に後退!!」
その指令はウィトゲンシュティン中将がどう内心葛藤していたかによらず、事実としてヴェルクレネード艦隊を捨てることを意味していた。
第十三艦隊の本隊及び生き残りの各支隊は一斉に後退を開始した。それを追うのはワーレン艦隊である。これ以上突出すると2個艦隊が展開するには宙域が狭すぎるため、やむなくミッターマイヤー艦隊は後方からの支援砲撃に徹することとしたのである。
ワーレン艦隊の前に立ちふさがったヴェルグレネード艦隊は自在に艦隊を馳駆させながらすさまじく戦った。ワーレン艦隊も敵の猛反撃に前衛がたじろいだが、すぐに艦列を立て直して重厚な布陣で迫った。ヴェルグレネード艦隊がその中に飲み込まれていく。その光景を艦橋にいた誰もが声を失ったまま見つめていた。アルフレートはカロリーネ皇女殿下を見た。彼女は血の気を失った硬い表情のまま前を見つめていた。
「意見具申申し上げます。」
緊急の場合だった。もはやためらっていることはできない。形式的にであるが、副官である彼の上司に向かってアルフレートは意見を発した。
当初副官は何を言われているのかわからないという顔をしていたが、ウィトゲンシュティン中将がいち早くそれに気が付き、彼の意見を聞き始めた。
* * * * *
追尾していたワーレン艦隊は前方に要塞主砲の例の発射リングが浮かび上がるのを見て動揺した。それが行動となって表れ、一時足が止まったが、さすがにワーレンは冷静だった。
「慌てるな。まだ射程外だ。前進して奴らと混戦状況を作り上げれば、さすがに主砲は撃てんよ。」
彼は麾下の艦隊に前進を継続させた。一時的に動揺が走ったことで艦隊は距離をあけられていたのである。ほどなくして艦隊は追尾を開始、第十三艦隊の最後尾に襲い掛かった。立ちふさがった殿は果敢に応戦を行うが、多勢に無勢、次々と撃破されていく。
「敵の殿を突破したぞ!第二陣にかかれ!」
帝国軍前衛艦隊は我先にと喊声を上げながらとびかかっていく。一足飛びに襲い掛かり、主砲を浴びせかけ、無残な塵にしてくれようというのだ。
だが、次の瞬間――。
襲い掛かるはずの狩人が一転、次々と爆発する敵の群れの真っただ中に巻き込まれ大混乱に陥った。何が起こったのかわからないまま、後続の艦隊は慌てて足をとめようとするが、急には止まらない。回頭をしようとむなしく敵に突っ込む艦、あるいは回頭中に味方艦と激突する艦、主砲を斉射しようとしたところに突っ込んできた敵艦の自爆に巻き込まれて道連れにされる艦等、いたるところ
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